コンクリート(セメント)の歴史について知りたい。紀元前3世紀頃ローマで使われていたが、ローマ帝国衰退とともに一時姿を消した。その後いつどこで復活し、人間の生活にかかわるようになっていったのか。種類や成分等についての情報は不要。 セメントの歴史は古く、資料によっては9000年前のイスラエルに遡るとするものもあった。また、古代ローマにおいてはよく活用されてたが、その後18世紀の産業革命期に至るまでは大きな技術的進歩や活用の場がなかったことが、各種資料に記されている。長期にわたる停滞の理由としては、「ヨーロッパではコンクリートのような堅牢な素材による建造物ではなく、細かな加工が施しやすい石造物による構造物が求められた」、あるいは「コンクリートが当時の教会建築になじまなかった」といったことがあげられている。関連の記述のあった、資料を紹介した。 1『コンクリートの文明誌』(小林一輔著 岩波書店 20