タグ

ブックマーク / www.h2.dion.ne.jp/~hkm_yawa (1)

  • 木村紺「神戸在住」再読

    「神戸在住」再読 講談社 アフタヌーンKC 全10巻 木村紺 神戸市に住む美術大生・辰木桂の日常を描いた物語「神戸在住」の連載が始まったのは、1998年だった。力のない線、決して上手いとは言えない絵の中で、ぽつぽつと挟まれる彼女のモノローグが、どこかエッセイ風であり、私にとってとても魅力的だった。当時、まだ「神戸」という言葉には特別な意味が込められていたように思う背景の中、日常風景で次々と彼女の仲間が紹介されていく淡々とした第一話にあって、突然、彼女の友人・タカ美が戦慄して桂の腕にしがみついた。 読者がそれぞれに思いを抱くあのときの光景・テレビ中継から伝えられる崩れ倒れたビル群や激しい火災、あるいは実際に体験した人々の記憶が想起された瞬間だった。時間が経っても、体験した恐怖は消えないわけである。「神戸」という言葉には、それほどまでに名状しがたい感情を喚起させたのである。 第二話では、仮

  • 1