ともにネットを揺らすことのないまま、90分を終えた。敵地のゴール裏で盛り上がるサポーターにあいさつする広州とは対照的に、柏イレブンには疲労感が漂っていた。 試合開始から広州に押され気味だった。セカンドボールをことごとく拾われて、サイドへ散らされた。ボールを持っても、前線から激しいプレスをかけられ、攻撃のリズムが出ない。パスミスを繰り返し、オフサイドも多かった。もどかしい時間が長く続いた。 もっとも、守備陣は踏ん張った。広州の長身選手に体をぶつけ、シュートを狙われたコースには体を投げ出した。「1点勝負」の緊迫した試合を、無失点で切り抜けたことには価値がある。 両チームともこれまで2試合は、ほぼ同じような結果だった。ブリーラム(タイ)に惜敗し、全北(韓国)には、ともに5-1で快勝。そしてこの日、1次リーグ突破へ向けてどちらが勢いづくかを問われた対決は、痛み分けとなった。 次戦は17日。場所を広