原油価格の上昇は落ち着きつつあるものの、食品や日用品などの値上げは10月以降も続きそうだ。 10月の値上げは、「原料である魚の価格が高騰」(マルハニチロ)、「段ボールなどの包装材などに加え、輸入ブドウ果汁の価格が上がり続けている」(サッポロビール)といった原料価格上昇に起因するものが依然目立つ。 日清製粉など製粉大手は、10月から政府の小麦売り渡し価格が10%引き上げられることから、10月下旬から11月にかけ順次小麦粉を値上げする。これを受け、小麦粉を主原料とする製パンやめんなどのメーカーからは、「価格転嫁しなければならない」(製パン大手幹部)という悲鳴も聞こえる。 電機メーカーも「銅や鉄といった資材の一括購入など、コスト減の取り組みを進めているが、原材料費の高騰が進み限界」(三菱電機)。自動車業界では、三菱自動車の3社が小型トラック・バンなどの一部商用車を値上げ。輸入車ではメルセデ