若年層にそっぽを向かれた立憲 東京都知事選(7月7日投開票)における蓮舫氏の惨敗は、次期衆院選へ向け「あわよくば政権交代」と意気込んでいた立憲民主党に旧民主党以来の弱点を突き付けた。 都知事選の得票率は3選を果たした小池百合子氏が43%、2位に入った前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が24%、蓮舫氏19%だった。毎日新聞と社会調査研究センターが投票当日、投票を終えた有権者を対象に実施したインターネット調査の結果を年代別にまとめた<グラフ1>をみると、蓮舫氏は、…
東京都の小池百合子知事は12日、3選後初の定例記者会見に臨み、神戸市の久元喜造市長が「東京さえよければいいという、地方が衰退する施策を展開する小池都政を終わらせてほしかった」と発言したことについて、「神戸の市長というよりは旧自治省のお言葉なのかなと思う」と皮肉を込めて反論した。 久元氏は旧自治省(現総務省)出身。2013年に神戸市長に初当選し、現在3期目。指定都市市長会長も務めている。11日の定例記者会見で小池氏に対して「有り余る財源を使ってやりたい放題で東京に人材を集める。周辺の自治体も迷惑だと思う。地方からみて極めて遺憾」と批判していた。
大阪府の咲洲庁舎地下駐車場に置かれた美術作品。ビニールシートがめくれ、むき出しになった作品もあった=大阪市住之江区で2023年5月、山田夢留撮影 大阪府が所蔵する美術作品を地下駐車場に置くなど不適切に扱った問題で、府は30日、作品の活用や保全を検討する専門家チームの中間報告を公表した。所蔵作品を適切に活用・保全することは「所有者である府の責務」と明記し、予算を十分に確保するよう求める内容。2024年度末までに、安定した保管場所の確保や、劣化した作品の修復などを実施すべきだと指摘した。20年度以降不在となっている府の学芸員の配置なども課題に挙げた。 「アート作品活用・保全検討チーム」は23年8月に発足し、座長は山梨俊夫・前国立国際美術館長が務める。府が咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)の地下駐車場に6年間も置いていた彫刻105点のほか、駅や公園に展示し、劣化した作品など、府所蔵の現代美術
航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」=福岡県春日市の陸上自衛隊福岡駐屯地で2020年9月、平川昌範撮影 米企業ライセンスで国内生産 政府は、米国企業のライセンスに基づき国内で生産している地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC2、PAC3)を、米国に輸出する方針を固めた。政府が22日にも見直す防衛装備移転三原則とその運用指針に基づく措置。2014年の三原則の制定以降、直接的に人の殺傷や物の破壊を目的とする武器の完成品を輸出するのは初めてとなる。近く国家安全保障会議(NSC)を開き、方針を承認する見通し。関係者が19日、明らかにした。 現行の三原則の下で、装備品の完成品の輸出は、フィリピンへの防空レーダーのみで、装備移転政策の大きな転換となる。
「ろしあ亭」の調理場で取材に応じるオーナーの北市泰生さん。店の名物である白いビーフストロガノフを準備していた=東京都千代田区神田神保町で2023年10月24日午後4時2分、平塚雄太撮影 東京・神保町のロシア料理店「ろしあ亭」は10月31日、閉店する。ファンに愛され続け、新型コロナウイルス禍やロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けながらも営業を続けたが、28年の歴史に幕を閉じる。一方、オーナーは「まだ気力はある」として、新たなスタートを切るという。【平塚雄太】 ロシア人らの交流の場にも <色々な波がありましたが、皆様との奇跡な出会いで嬉(うれ)しい楽しいの積み重ねでやってこられました。本当にありがとうございました。世界の平和を願います> ろしあ亭は20日、X(ツイッター)で閉店を発表。ファンの投稿が相次ぎ、営業最終日までディナーの予約が埋まった。告知から4日後、記者は調理場で仕込み作業をする
ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を巡り、同事務所の所属タレントと広告・宣伝などの契約関係にあるとみられる企業や自治体など計103組織に取材した。各スポンサーの対応・回答を詳しく紹介する。(企業によっては回答時点から対応方針が変わったケースもあるとみられ、回答の追加・修正があれば更新します)【デジタル報道グループ】 質問内容と81社の回答全文は以下の通り 取材プロセスと質問内容(本記事) 1.アンケ回答で「起用見送り」(17社) 2.アンケ回答で「現在対応を検討中」(24社) 3.アンケ回答で「契約満了時に対応を検討」(6社) 4.アンケ回答で「回答を控える」など(12社) 5.アンケ回答で文書で見解寄せる(22社) 81社・団体が回答 毎日新聞は11~13日、同事務所の公式サイト「Johnny’s net」の「CM」欄に記載のあった114組織に今後のタレント起用の方
生活に必要なおカネをすべての人に無条件で配るベーシックインカム。 「ベーシック・インカム入門」などの著書がある同志社大学経済学部教授の山森亮さんは、たとえば月1万円、年間12万円からでもはじめれば、社会が変わると言います。【聞き手・須藤孝】 ◇ ◇ ◇ 女性解放運動から ――ベーシックインカムは社会的な不公正に対抗するものだと指摘されています。 山森氏 ベーシックインカムのような考え方は18世紀末ごろまでさかのぼれます。現在の英国にあたる地域で、大地主や産業資本家が共有地を囲い込んで私有化します。対抗するために、対価をすべての人に同じ額払えという主張が出てきました。 現在のベーシックインカム論の直接の源流の一つは、1960~70年代の英国での労働者階級の女性解放運動にあります。家事や育児、介護など女性の労働に対価が支払われないことや、性別役割分業そのものを問い直す中で、ベーシックインカムが
14年ぶりに日本の新たな宇宙飛行士候補が選ばれ、宇宙への関心が高まっています。日本人で初めて宇宙へ飛び立った元TBS記者の秋山豊寛さんは、80歳になったいま、三重県大台町の山中で農業を営んでいます。人生100年時代、再び宇宙に行きたくないですかと聞くと、「行きたくなんかないよ」。その理由とは――。【川瀬慎一朗】 ――新しい宇宙飛行士候補が発表され、世界銀行職員の諏訪理さん(46)と外科医の米田あゆさん(28)が選ばれました。 ◆(年の差から)34年前の(TBSが選考した)俺(当時47歳)と菊地涼子さん(当時25歳)のようで不思議な気がしたよ。宇宙ではいろいろな仕事があるから、2人のバックグラウンドを生かせる仕事をしてほしいね。 諏訪さんは知識や経験をある程度積んでいるから、数年したら日本の有人宇宙飛行体制の中心になれると思うね。 世界銀行に勤めていて、語学能力、調整能力が高くて評価されたん
6日の参院法務委員会の採決で、共同会派を組む立憲民主党と社民党の委員3人が会派の方針に反して政府提出法案に賛成する一幕があった。立憲は同法案の衆院通過時の採決で反対し、7日の参院本会議でも反対に回った。委員会で賛成した牧山弘恵議員は記者団に「反射的に手を挙げてしまった。意図的なものではない」と勘違いを強調。「深くおわびしたい」と述べた。 法案は、判事補ら裁判所職員の定数を減員する裁判所職員定員法改正案。立憲は「現実的な見通しに基づいた削減案でない」などとして同法案に反対してきた。ところが、6日の参院法務委の採決で、野党筆頭理事を務める立憲の牧山氏と石川大我議員、社民の福島瑞穂党首の3人は与党議員らと共に賛成に挙手。法案は「賛成多数」で原案通り委員会可決した。
自民党安倍派の会合に臨む杉田水脈総務政務官=東京都千代田区の同党本部で2022年8月25日午前11時59分、竹内幹撮影 ツイッター上で自身を中傷する投稿に「いいね」を押されて名誉感情を侵害されたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、自民党の杉田水脈(みお)衆院議員に220万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は20日、1審の東京地裁判決を覆して杉田氏に55万円の賠償を命じた。杉田氏は過去に、性暴力被害を訴える伊藤さんについて「女としての落ち度があった」と述べるなど性暴力被害者、LGBTなど性的少数者に対する差別発言などが度々問題視されてきた。これまでの発言を振り返った。【デジタル報道センター】
東京や関西の通勤電車と新幹線以外、鉄道のない日本になるのか――。国土交通省の有識者検討会が7月、ローカル線に関する提言をまとめました。政府主導で自治体などの協議会を設置し、鉄道存続かバスなどへの切り替えかなどを検討するよう求めています。JR各社も赤字路線の区間別収支を発表するなど、ローカル線への向かい風は強まるばかり。本当にこれでいいの? 鉄道の歴史に詳しい政治思想史研究者、原武史放送大教授に聞きました。【聞き手・鈴木英生】 函館本線で楽しむ、啄木が見た風景 先日、JR北海道の函館本線、長万部-札幌間に乗車した。北海道新幹線の延伸に伴い2030年度で廃止されると事実上決まった同線長万部-小樽間(140・2キロ)が、今どうなっているかを確かめるためだ。 乗って驚いた。1両編成のディーゼルカーは席が埋まり、立っている客もいたからだ。 同線は1905年に全通した北海道最古の主要幹線で、長万部―小
安倍晋三元首相の銃撃事件を契機に、白日の下にさらされた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と保守系政治家の“蜜月”。教団並みの組織票を持つ団体はほかにもあるのに、なぜ政界にこれほど食い込んでいるのか。山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=がのちに、襲撃対象を教団トップから安倍氏に切り替える要因の一つとなったイベントを通じて、その実情を探った。 「理想家庭を完成することを約束しますか」 「イェー(はい)」 2019年10月6日、愛知県常滑市沖の人工島であった「孝情文化祝福フェスティバル 名古屋4万名大会」。開業したばかりの国際展示場にある六つのホールを借り切って2部構成で開かれ、約4万人の信者やゲストが集まったとされる。イベントの序盤、「既成祝福」(すでに結婚している夫婦が改めて愛を誓う行為)という教団の儀式に参加するため、36組の「代表家庭」が登壇。県議や市議とウエディングドレスを着たその
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