「5類感染症」に移行してから、新型コロナの定点医療機関あたりの感染者数は20.5人と最多を更新しています。沖縄県に端を発した今回の波は徐々に北上し、現在本州を縦断しています。入院を要する新型コロナ患者さんで「ウイルス性肺炎」のみられる頻度が再び増加しています。また、これまでの波と同様、救急医療の逼迫が続いています。 「ウイルス性肺炎」が再び増加新型コロナが「5類」に移行したことで、「これまでの生活が戻ってきた」と感じる人がいる一方、医療従事者としてはまだ医療がうまく回っていない感覚があり、ギャップがあります。 それを見透かすかのように、新型コロナの定点医療機関あたりの感染者数は増え続け、「5類」移行後最多の20.5人となっています(図1)。これまでより検査数が減っていることから、実際にはかなりの感染者数が存在すると思われます。 図1.定点医療機関あたりの新型コロナ感染者数(参考資料1より引