脱サラ起業で非常に多いものに、コンサルティング業がある。コンサルタントにもいろいろある。経営戦略の立案を主業務とする戦略系コンサルから始まり、人事コンサル、生産管理コンサル……なかでも多くの人が選ぶのがマーケティング分野のコンサルティング業のようだ。 コンサルタントになるためには資格もいらないし、設備もいらないし、一人で開業するなら人手もいらず、初期投資がほとんどかからない。そのため、初期投資の余力のない中高年起業においては、それまでに積み上げてきた自分の経験を活かして、何らかの分野でのコンサルタントになろうという人がかなり多い。 ところが、少し考えてもらえればわかることだが、参入しやすいということは競合環境が激しいことを意味する。当然、競合に打ち勝つだけの強みがないと失敗する。 最大の失敗要因は、強みを構築できないことであろう。自分の市場価値がそのまま企業価値になるような起業だから、自ら