帝京大学は12月28日、学生へのアカデミックハラスメントがあったとして、同大学経済学部経済学科の60代男性教授を同26日付で諭旨解雇の懲戒処分にしたと発表した。この教授による学生への不適切な発言がSNSに投稿され、批判が高まっていた。 【画像】男性教授が学生に送ったメール文面 処分の理由として、同大学は「当該教員による学生への不適切な対応は、教授たる絶対的優位の地位にあるものの学生に対するハラスメント(パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、アカデミックハラスメント)言動、かつ本学の教授職にあるものの保つべき品位、品格、高潔さを甚(はなは)だしく損なうことが認められた」としている。 今回の問題は22年11月、男子学生のTwitter投稿で判明した。ゼミの学生募集に関して、応募者を女子と勘違いした教授が「男子には内緒ですが、女子は基本的には応募=採用です」などと記したメールを学生に送信。
1991年に『Blue』が東京都から不健全図書の指定を受け、版元回収となって以降も、一切怯むことなく過激な性表現を追求し続けてきた漫画家・山本直樹。コミック規制の中心部に立つ存在として知られている山本氏だが、ネット上などで「表現の自由戦士」と呼ばれる反表現規制論者たちへの態度は冷ややかでもある。氏の考える“表現の自由”と“性表現の有り様”とはいったい、どのようなものなのか――。【前半記事】 ――『Blue』が不健全図書と指定された時のことは、とても印象深く覚えています。 山本直樹(以下、山本) 最初に東京都の不健全図書指定を受けたのは『Blue』です。次はちょっと飛んで、2008年に『堀田』の3巻。あと『分校の人たち』の2巻と3巻。20年に発売された最新刊の『田舎』もだから、『分校』の2巻目以降は『レッド』以外のすべての作品が不健全指定を受けてる。 ――不健全指定を受けると、どういったこと
作家樋口毅宏氏の小説『中野正彦の昭和九十二年』(イースト・プレス社)が、発売前日になって出版社によって自主回収された。異例の事態である。 発売前日の回収ということは、すでに書店には配本されているタイミングだ。販売中止の連絡がすぐには反映されなかったのだろう、アマゾンや一部の出版社ではプレスリリースの後でもしばらくは購入することができた。(現在では売り切れ扱いである) この小説を読むことができた人は他にもいる。もともとは『メルマ旬報』というウェブマガジン(2022年11月に閉鎖)で連載されていたからである。まさかその連載当時の読者は、このような事態になるとは全く想像していなかったのではないか。 この小説が回収されたのは、版元の「刊行にあたっての社内承認プロセスに不備」と短く説明されている。だが実際のところはどうなのだろうか。この出版中止/自主回収に至る、なんともいえない複雑で皮肉な事情をまと
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