佐々木俊尚氏の「電子書籍の衝撃」を110円でダウンロード販売している頃に読んだ。そのあとがきによれば「電子ブックも本の流通と読まれ方を大きく変えるでしょう」とあるのだが、その割に、日本市場での具体的な数字が示されていないように思う。「大きく変える」という表現が、たとえば「iTS(iTunes Store)が音楽の流通と聴き方を大きく変えた」というレベルの話であるなら否定するものではない。ただ、客観的に数字を見るなら、iTSは海外では成功したかもしれないが、日本では数%程度のシェアしかないものだ。「携帯では配信してもiTSでは配信されない楽曲」があるのは、市場牽引力の差であろう。もちろん、CDや書籍のように「版元が決めた条件(卸値など)」で売ってくれるのであればよいのだろうが、iTSはAppleが条件を押し付けているのだろうから。 過去のエントリの繰り返しになるが、電子書籍を(今になって)「