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ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (10)

  • 男性はなぜ孤独であるのか(トマス・ジョイナー『Lonley at the Top』) - 道徳的動物日記

    以前に趣味で読んだ洋書の内容を紹介するシリーズ。今回の記事には自殺の話題が含まれているので、読む際には注意してほしい。 Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success 作者: Thomas Joiner Ph.D. 出版社/メーカー: St. Martin's Press 発売日: 2011/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 今回紹介する『Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success』の著者トマス・ジョイナー(Thomas Joiner)はアメリカの心理学者で、自殺とその予防について専門的に研究している人だ。『なぜ人は自殺で死ぬか(Why People Die by Suicide)』などの著作がある。一般向けに書かれたであるが、ジョイナー自身が自殺

    男性はなぜ孤独であるのか(トマス・ジョイナー『Lonley at the Top』) - 道徳的動物日記
  • 人文学は何の役に立つのか? - 道徳的動物日記

    (2020/12/10 追記) この記事で行なった議論を大幅に改訂したものを、晶文社スクラップ・ブックの連載で発表した。どちらかといえば、この記事ではなくそっちを参照してほしい。 s-scrap.com 近年、「学問は役に立つのか?」「人文学を学ぶ意味はあるのか?」「利益を上げない学問に税金を投入する意味はあるのか?」みたいなことが言われることが多くなっているような気がする。大体の場合、やり玉に挙げられるのは人文学や文系の科目全般だったりする。 私は学生時代に人文系の学問を専攻していたし家族にも人文系の大学教授がいるのでわかるのだが、人文系の大学教授の大半は、「人文学は役に立つのか?」あるいは「お前のやっている学問は何かの役に立つのか?」ということを問われると憮然としたり心外だと言わんばかりに憤ったりする。それで「役に立つかどうかという理由で学問をやっている訳ではない」「何かの役に立つから

    人文学は何の役に立つのか? - 道徳的動物日記
    woykiakes
    woykiakes 2017/04/03
    倫理とは一般に、役に立つことを否定する、もしくは忘れることによってこそ役に立つ類のもんだし
  • 「アイデンティティ・リベラリズムの終焉」by マーク・リラ  - 道徳的動物日記

    http://www.nytimes.com/2016/11/20/opinion/sunday/the-end-of-identity-liberalism.html 今回紹介するのは、ニューヨークタイムスに掲載されたマーク・リラ(Mark Lilla)の記事。リラは政治科学者兼歴史学者であるらしく、政治的立場としては左派であるようだ*1。今回の大統領選挙の後では、アメリカでは「アイデンティティ・ポリティクス」という単語とそれを批判する言説を目にする機会が増えており、この記事もそのような言説の内の一つ。 「アイデンティティ・リベラリズムの終焉」by マーク・リラ アメリカが多様性のある国になったことは自明である。そして、その多様性は眺めていて美しいものでもある。他の国から訪れた人たち…特に、異なる民族集団や信仰を取り入れることに困難を抱えている国から訪れた人たちは、アメリカ人たちがそれを

    「アイデンティティ・リベラリズムの終焉」by マーク・リラ  - 道徳的動物日記
  • 「生命倫理学者?邪魔だからどっか行け」by スティーブン・ピンカー - 道徳的動物日記

    www.bostonglobe.com 日紹介する記事は、心理学者のスティーブン・ピンカー(Steven Pinker)が2015年の8月1日に Boston Grobe に発表した記事。タイトル通り、生命倫理学者たちを生命医学研究の障害だと見なして痛烈に批判している記事である*1。 「生命倫理学者たちへの道徳的要請」 by スティーブン・ピンカー CRISPR-Cas9は新しく強力なゲノム編集技術であり、生命医学研究の倫理に対する懸念を人々に抱かせて研究の一時停止や新しい規制を呼びかける声を生じさせてきた一連のバイオテクノロジーの中でも、最新のものである。確かに、バイオテクノロジーには実に膨大な道徳的意味が含まれている。だが、その道徳的意味とは人々が心配しているようなものではないのだ。 あなたの友人や親族のなかに、癌・心臓病・アルツハイマー・ハンチントン病・パーキンソン病・精神分裂症な

    「生命倫理学者?邪魔だからどっか行け」by スティーブン・ピンカー - 道徳的動物日記
  • 「功利主義:5人を救うために1人を殺すことは道徳的か?」 by フランク・S・ロビンソン - 道徳的動物日記

    Utilitarianism: Is Killing One to Save Five Moral? | The Rational Optimist 今回紹介するのは、フランク・S・ロビンソン(Frank S Robinson)という人のブログに掲載された、ジョシュア・グリーンの『モラル・トライブズ - 共存の道徳哲学へ』の書評的な記事。功利主義の考え方の説明やよくある誤解・反論に対する再反論が短くまとめられていると思うので紹介することにした。 「功利主義:5人を救うために1人を殺すことは道徳的か?」 あなたは暴走したトロッコが5人の人間にぶつかって殺してしまいそうになっている状況に出くわした。あなたがスイッチを押せば、1人の人間しか殺されずに済む線路へとトロッコの進路を変えることができる。あなたはスイッチを押すべきだろうか?大半の人は、イエスと答える。しかし…あなたが橋の上にいて、1人の

    「功利主義:5人を救うために1人を殺すことは道徳的か?」 by フランク・S・ロビンソン - 道徳的動物日記
    woykiakes
    woykiakes 2016/10/03
    5人が1億人でも同じ?とするとゼロリスク主義になりそうだが。予防接種もできないのでは…ま、そこは恣意的にどうにでもできるか。実現確率1のリスクかどうかで分けるとか。
  • ポリティカル・コレクトネスの問題点を指摘した記事の雑なまとめ - 道徳的動物日記

    jbpress.ismedia.jp 当ブログでは、ポリティカル・コレクトネスについて批判的であったりポリティカル・コレクトネスの問題点を指摘した英語記事をいくつか訳してきた。上記記事と上記記事に付いたコメントを見て思ったのが、ポリティカル・コレクトネスに対しては具体的にはどのような批判がなされているかということはまだあまり知られていないようなので、私が今まで訳してきた記事を紹介していこう。ついでに、まだ訳されていないが有意義な英語記事へのリンクも貼っておく。 davitrice.hatenadiary.jp ↑ 憲法学者のグレッグ・ルキアノフと社会心理学者のジョナサン・ハイトによる「アメリカン・マインドの甘やかし:トリガー警告はいかにキャンパスの精神的健康を傷付けいるか」は昨年の9月に書かれた記事で、英語圏ではこの記事をきっかけにポリティカル・コレクトネス批判に勢いが付いた感もある。 「

    ポリティカル・コレクトネスの問題点を指摘した記事の雑なまとめ - 道徳的動物日記
  • 「マルクーゼはいかにして今日の学生たちを親世代よりも不寛容にさせたか」 by エイプリル・ケリー・ウォスナー - 道徳的動物日記

    quillette.com 今回紹介するのは、昨年にHeterodox Academyに掲載された(その後Quilletteに移動した)、エイプリル・ケリー・ウォスナー(April Kelly-Woessner)という人の記事。ウォスナーは政治科学者で、高等教育政治の関係について論文を書いているようだ*1。 「マルクーゼはいかにして今日の学生たちを親世代よりも不寛容にさせたか」 by エイプリル・ケリー・ウォスナー マッカーシズムの時代に政治的寛容についてのを書いたサミュエル・ストウファーは、アメリカ人たちとは概して不寛容な集団である、という結論を書いた*2。しかし、若い人々は彼らの両親たちの世代よりも寛容であるという調査結果もあったので、世代が交代することと教育の量が増加することにより時が経るにつれてアメリカ人たちは寛容になり続けるであろう、ともストウファーは結論付けた。だが、ストウ

    「マルクーゼはいかにして今日の学生たちを親世代よりも不寛容にさせたか」 by エイプリル・ケリー・ウォスナー - 道徳的動物日記
  • 「古代の戦争と、空白の石板論」by マイケル・シャーマー - 道徳的動物日記

    evolution-institute.org 今回紹介するのは、心理学者で疑似科学批判者であるマイケル・シャーマーがEvolution Instituteというサイトに掲載した記事。 記事の原題を全て訳すと「ツイートと石板について:古代の戦争と空白の石板論に関して、デビッド・スローン・ウィルソンへの返答」。 www.afpbb.com ケニアのナタルクで発見された1万年前の人骨に虐殺の痕跡があった、というニュースについて「空白の石板」理論に対する批判と結びつけたツイートをマイケル・シャーマーがTwitterに投稿したところ、そのツイートに対して進化生物学者のデビッド・スローン・ウィルソンが反論を行い、ウィルソンとシャーマーの二人がそれぞれ記事を執筆してEvolution Institueに掲載した…という流れのようだ。 「古代の戦争と、空白の石板論」by マイケル・シャーマー ケニアのナ

    「古代の戦争と、空白の石板論」by マイケル・シャーマー - 道徳的動物日記
  • 「文明が登場する以前の戦争」 by ピーター・ターチン - 道徳的動物日記

    evolution-institute.org 今回紹介するのは、進化生物学者・心理学者・人類学者たちなどが集まって進化に関する様々な記事を掲載しているサイトであるEvolution Institueに掲載された、ピーター・ターチン(Peter Turchin)の「文明が登場する前の戦争(War Before Civilization)」という記事。ターチンはコネチカット大学で生物学や人類学を研究する教授であり、戦争歴史に関する著書を複数出版しているようだ。 Ultrasociety: How 10,000 Years of War Made Humans the Greatest Cooperators on Earth (English Edition) 作者: Peter Turchin 出版社/メーカー: Beresta Books 発売日: 2015/11/17 メディア: K

    「文明が登場する以前の戦争」 by ピーター・ターチン - 道徳的動物日記
  • 「科学から政治的活動へと変貌させられる人類学」by グリン・カストレッド - 道徳的動物日記

    www.popecenter.org 今回は、カリフォルニア州立大学イーストベイ校の人類学者グリン・カストレッド(Glynn Custred)による記事「Turning Anthropology from Science into Political Activism(社会科学から政治的活動に変貌させられる人類学)」を紹介する。カストレッドは、言語人類学やフォークロアを専門に研究している人類学者であるようだ。 「科学から政治的活動へと変貌させられる人類学」by グリン・カストレッド 1960年代から、アカデミアの内部では学術的な研究を社会変革の道具に変えてしまうことを目的とした運動が続いている。マルクス主義・フェミニズム・西洋文明全般に対するトレンディな反感といった、知的にファッショナブルな考えがこの運動を引き起こしていた。やがて、この運動は人文学を占拠して社会科学にも深刻な影響を及ぼすよ

    「科学から政治的活動へと変貌させられる人類学」by グリン・カストレッド - 道徳的動物日記
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