世界市場で日本メーカーを凌駕(りょうが)してきた韓国のサムスン電子に重大な異変が起きている。5月まで最高値をうかがっていた株価が6月に入って暴落。韓国企業で独り勝ち状態だったサムスンだが、スマートフォン市場の変調やアベノミクスが業績に打撃を与えるとの懸念が広がる。「サムスン・ショック」が深刻化すれば、韓国経済全体もただでは済まなくなる。 サムスンの株価は5月末の153万8000ウォン(約13万5000円)から6月26日には126万1000ウォン(約11万1000円)まで下落。7月1日も132万6000ウォン(約11万6000円)と低迷が続く。株式時価総額も約1カ月で13%超減少し、約31兆ウォン(約2兆7000億円)が消失してしまった。韓国の上場企業の時価総額の約20%を占めているサムスン株下落が相場全体を引き下げた形だ。 株価暴落のきっかけとなったのは、米大手証券会社JPモルガンによ