毎日・世論フォーラムで講演する稲田朋美氏=福岡市中央区で2019年12月19日午後1時15分、田鍋公也撮影 自民党の稲田朋美幹事長代行の足元が揺らいでいる。「初の女性首相」を目指し、リベラル色のある女性政策に注力するなど活動の幅を広げるが、保守政治家としての活動が長かっただけに、保守派議員から「ついていけない」と距離を置く動きが出始めた。稲田氏は「保守とは多様性を認めることだ」と理解を求める考えだ。 「『稲田さんは変わってしまったんじゃないか』との意見もある。説明の機会を設けるべきだと思った」。稲田氏は15日、自身が会長を務める保守系議員グループ「伝統と創造の会」(伝創会)総会を今年初めて国会内で開催。選択的夫婦別姓に理解を示すに至った理由などを説明した。 会員議員43人のうち、集まったのは24人。副会長の高鳥修一筆頭副幹事長(細田派)も出席したが、座ったのはひな壇ではなく、一般席。高鳥氏
ツイッター上の中傷やヘイトスピーチを削除するよう求め、ツイッタージャパン本社前で声を上げる人たち=東京都中央区で2020年6月6日、後藤由耶撮影 ツイッター上の個人への中傷や差別的な投稿などを速やかに削除し、安心して使えるように運営してほしいと、市民ら100人が6日、東京都中央区のツイッタージャパン本社前で抗議活動を行った。 先月、急死した女子プロレス選手の木村花さんのアカウントに多数の中傷ツイートがされていたことについて、抗議を呼び掛けた大阪府の主婦、中川由起子さん(50)は「木村さんは(投稿に)殺されたようなもの。憎悪や差別のツイートを放置することは暴力への加担だ」と厳しく批判。また、米ミネソタ州で発生した暴動に対し武力鎮圧を奨励したトランプ米大統領のツイートに「暴力を美化し、利用規約に違反する内容」との注釈を掲載した米ツイッター社を引き合いに出し「ツイッタージャパンも倣ってほしい」と
全国の労働組合などが合同で実施した電話相談「新型コロナ労働・生活総合ホットライン」に取り組む相談員=東京都世田谷区の労組「総合サポートユニオン」で2020年5月3日、中川聡子撮影 新型コロナウイルスの感染拡大の影響による雇用情勢の悪化で、特に女性の非正規労働者に深刻な影響が出ている。総務省が公表した3月の労働力調査では、前年同月比で男性の非正規労働者が2万人増だったのに対し、女性は29万人も減少した。無給のまま休業を余儀なくされる人も多く、労働組合や支援団体に「お金がなく暮らしていけない」という相談が相次いでいる。特に経済状況の苦しい母子世帯や単身者への打撃が大きく「一刻も早く支援を」との声が上がる。【中川聡子、矢澤秀範/くらし医療部】
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、明治学院大は約1万2000人の学生全員に一律5万円を支給する。授業のオンライン化に伴い、新規にパソコンや通信機材の調達が必要な学生もいるため「経費負担を少しでも軽減したい」と緊急支援を決めた。いわば国や自治体の給付金の“大学版”だ。 同大は東京都港区と横浜市戸塚区にキャンパスがあり、いずれも4月8日から立ち入り禁止にした。また、始業日を6日から20日に延期し、授業はすべてオンライン化し、5月の大型連休以降も当面…
衆院赤坂議員宿舎は13日夜、居住者1人が新型コロナウイルスに感染していることが判明したと発表した。宿舎の「代表世話人」の中谷元・元防衛相の名前で報道各社に知らせた。自民党関係者によると、感染したのは同党議員の家族という。この日は東京・永田町で勤務する議員秘書や、衆院事務局の男性職員の感染も発表された。議員会館の秘書や国会職員の感染は初めてで、国会周辺での感染拡大の兆しが表れ始めた。 中谷氏の文書では「残りの同居者は、発熱等もなく、健康状態は良好ですが、自宅内で待機し、外出を自粛するとともに、近日中にPCR検査を受ける予定とのことです」と記されていた。これに関連し、自民党の逢沢一郎衆院議員は13日夜、自身のツイッターに、宿舎内で夕食を取っていたところに感染者発生を知らせる館内放送があったと書き込んだ。逢沢氏のツイートによると、「宿舎の住人で新型コロナウイルスに感染した人が出ま…
「病気はダメですよ。肺がんだから。薬の影響で髪が一回抜けたんですよ」。玄海原発が立地する玄海町の前町長、岸本英雄(66)は2019年10月下旬、町役場2階の応接室で取材に応じた。 「でも、もう効かなくなって、俗に言う緩和ケアですよ。もういつ死んでもおかしくない。66歳だったんで、うちの親父は」。岸本は県議会議長も務めた父敏が死去した当時を振り返った。岸本は家業の建設会社「岸本組」を41歳で辞めて県議選に出馬。県内最多の1万3788票を得た。 岸本は父親から町内の有力者が集う「11日会」の主宰も引き継いだ。そして県議3期目の06年。町内の温泉施設で開かれた4月の11日会で町長選への出馬を明かした。約1カ月後に記者会見を開き、その2日後の11日会には当時知事だった古川康(現・衆院議員)をゲストに呼んだ。
ひつぎは中国製のものが多く、2月以降は調達が難しくなっている=横浜市港北区の和光葬儀社で2020年3月、木許はるみ撮影 新型コロナウイルス感染症の影響が、葬儀にも及んでいる。葬儀の会食を見合わせたり、告別式を断念して火葬する「直葬」に変更したりするケースが相次いでいる。中国製が多い棺の確保も課題になり、葬儀会社が対応に追われている。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】 参列者は激減 供花は増加 「葬儀は最小限。親戚すら呼ばなくなりました。会食はほぼキャンセルです」。横浜市港北区の葬儀会社「和光葬儀社」の渡辺智史社長は、社内のホワイトボードに書いてある予定表を見て話す。「葬儀の予約の時点で参列者30人としていても、1~2日すると、参列者が5人に減り、料理はキャンセルするという電話をもらう」(渡辺さん) 同社では毎月約40件ほどの葬儀を行うが、2月上旬以降、大規模な葬儀はほとんどなくなった
映画の編集作業にあたる土屋トカチ監督。他の映像作家と、映画・映像製作にあたる共同事務所「ローポジション」を運営している=横浜市中区で2019年12月26日、中川聡子撮影 「誰に向かって言うとんじゃ、ごらあ!」。上司の怒号が飛ぶ。厳しいノルマに長時間労働、事故や破損を起こせば借金強要……。大手引っ越し会社のすさまじいパワハラの実態と、会社を訴えた社員の闘いを描くドキュメンタリー映画「アリ地獄天国」が3月21日から大阪で、4月4日から横浜で上映される。「もう二度と、仕事で死ぬ人を見たくない」と訴える土屋トカチ監督(49)。製作の背景には、かけがえのない親友の死があった。【中川聡子/統合デジタル取材センター】
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、利用者ら19人を殺害し、26人を負傷させたとして殺人罪などに問われた元同園職員、植松聖(さとし)被告(30)に対して、横浜地裁(青沼潔裁判長)の裁判員裁判は16日、求刑通り死刑を言い渡した。青沼裁判長は19人もの命を奪った結果を「他の事例と比較できないほど甚だしく重大だ」と指摘。「酌量の余地はまったくなく、死刑をもって臨むほかない」と結論付けた。 裁判長は主文宣告を後回しにし、判決理由を先に朗読した上で、最も厳しい判決を言い渡した。植松被告には刑事責任能力があると認め、弁護側の主張を退けた。 この記事は有料記事です。 残り761文字(全文1039文字)
新型コロナウイルスの感染拡大で深刻なマスク不足が生じているのと同じように、ある名著の在庫切れが全国の書店で相次いでいる。フランスのノーベル文学賞作家、アルベール・カミュ(1913~60年)が47年に発表した小説「ペスト」。閉鎖された環境下で伝染病の脅威と闘う登場人物の姿や、後手に回る行政の対応を描いた場面に、日本の現状を重ねる人が多いのかもしれない。 カミュは第二次世界大戦中に新聞記者として反戦記事を書くなど活躍し、「異邦人」で小説家デビュー。病気や戦争など、理屈や信仰だけでは対峙(たいじ)できない不条理をテーマに小説を書き続けた。 「ペスト」は40年代のアルジェリア西部のオラン市が舞台。高い致死率を持つ伝染病の発生が確認されたことで街が封鎖され、愛する人との別れや孤立と向き合いながらも見えない敵と闘う市民を描く。予防措置に慎重な姿勢を示す役人に対し、主人公の医師リウーが「市民が死滅させら
身近なトピックから性について語る場を設けたり情報を発信したりしている団体「SEX and the LIVE‼」が12日、性暴力の2次被害について東京都豊島区池袋でトークイベントを開く。今夏、芸能事務所の男性代表が所属する女性タレントにソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で虚偽のセクハラ告発をさせ、後に謝罪した騒動がテーマ。同団体は「社会全体の問題として、性被害者へのセカンドレイプ(2次被害)について考えたい」と参加者を募っている。 騒動は7月、芸能事務所の代表を務める人気DJグループ「レペゼン地球」のリーダーである「DJ社長」が、新人女性タレントを売り出すプロモーションの一環で、女性に「社長からのパワハラが酷く、何度もホテルに誘われています」「断ったらクビにするとも言われた事もあり、さすがにもう限界」などと投稿させたことが発端だった。
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