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ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (60)

  • 近況報告(引っ越し、猫を飼い始め、結婚、身内の不幸、コロナ罹患、異動など) - 道徳的動物日記

    davitrice.hatenadiary.jp 昨年末にも挨拶記事を書いていたし、SNSを辞めてからは日々の生活や状況を書く場所がなくなったからわたしの近況が気になる人もいるだろうし(いるよね?)、今年1年のわたしの生活の変遷や最近の状況についてここで書いておこう。 とりあえず時系列順に箇条書きすると以下のような感じ。 1月:母親のガンについて知らされる 2月:母親の見舞いに京都まで行く、付き合っている恋人との結婚前提の同棲(とそのための引っ越し)を決意 3月:引っ越し準備、確定申告 4月:2021年まで働いていた会社に正社員として復帰(2022年内は業務委託契約で働いていた)、四谷から赤羽に引っ越し 5月:学会で発表、と熱海旅行 6月:ロフトでイベント、保護の譲渡会に参加、母親の見舞いに京都まで(ついでに松坂へも行く) 7月:譲渡された保護を飼い始める、の夜泣きが激しく睡眠不足

    近況報告(引っ越し、猫を飼い始め、結婚、身内の不幸、コロナ罹患、異動など) - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2024/02/19
    猫、結局飼えたのね。
  • フェミニズムの理論をバランスよく(※)紹介する本(読書メモ:『はじめてのフェミニズム』) - 道徳的動物日記

    はじめてのフェミニズム (ちくまプリマー新書) 作者:デボラ・キャメロン,向井和美 筑摩書房 Amazon 『福祉国家』、『ポピュリズム』、『移民』、『法哲学』に引き続きオックスフォードのVery Short Introduction シリーズの邦訳書を紹介するシリーズ第五弾……ではないのだが、同じように英語圏の入門書の邦訳なのでこの流れで紹介。また、今月に発売したばかりのである*1。 書の「はじめに」ではフェミニズムの定義の問題について触れられている。 …フェミニズムへの向き合いかたは、なにを「フェミニズム」とするかによって変わってくるということなのです。だれかが「フェミニズム」という言葉を使うとき、意味しているのは次のどれか、あるいは全部かもしれません。 ・理念としてのフェミニズム。かつてマリー・シアー[アメリカの作家、フェミニズム活動家]は「女性は人であるという根源的な考えかた」

    フェミニズムの理論をバランスよく(※)紹介する本(読書メモ:『はじめてのフェミニズム』) - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2023/09/23
  • 読書メモ:『ジェンダー格差 実証経済学は何を語るか』 - 道徳的動物日記

    ジェンダー格差-実証経済学は何を語るか (中公新書 2768) 作者:牧野 百恵 中央公論新社 Amazon 「ジェンダー格差」と「実証経済学」の組み合わせに惹かれたこと、そして中公新書というレーベルの信頼度から、発売日直後に購入。 他にも読んでいるはあるんだけれど発売直後のは早いとこ書評を書いたほうが宣伝にもなるものなので、読み終わった直後であるが簡単に感想を書いておく。 書はまさに副題通りの「経済学」のであり、著者も序章で「私はジェンダーの専門家ではありません」と明言している(p.ⅳ)。また、経済学は価値判断を下す学問ではなく、あくまで現実を分析して事実を明らかにするためのツールであるということが書では繰り返し指摘されている。これらの点は、書の長所であると同時に弱点にもなっているように思えた。 書の長所としては、近年の人文学的なジェンダー論者やフェミニストが「資主義的」

    読書メモ:『ジェンダー格差 実証経済学は何を語るか』 - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2023/08/27
    気になっていた本。『ヤバい経済学』みたいな要素もあるのね。中公新書の『不倫』もそうだったけど、性愛など卑近なテーマと経済学や統計について記す本が注目されてるのかな。
  • 【2023年版】キャンセル・カルチャーのなにが問題か - 道徳的動物日記

    (6/14追記:トークイベントをやりましたのでよかったら視聴(※チケット購入)してください) #左からのキャンセル・カルチャー論 無事終了!!🙌 あいちトリエンナーレの件から 小山田圭吾事件、あらゆる差別問題… 様々な角度から “キャンセル・カルチャー”に ついて議論しました🤔 (たっぷり150分!!) アーカイブ6/27まで残ります ぜひご視聴ください👀https://t.co/0kDi3cqSHb pic.twitter.com/H8Mtb9ZCOA — 阿佐ヶ谷ロフトA (@AsagayaLoftA) 2023年6月13日 twitcasting.tv www.loft-prj.co.jp 日開催の「左からのキャンセル・カルチャー論」に備えた、要約・メモ的な記事。もっと早く書きたかったんだけど、開催数時間前とかなりギリギリの公開になってしまった。 1・(法律的な)手続きを無視

    【2023年版】キャンセル・カルチャーのなにが問題か - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2023/06/13
    「正しくなさ」での議論の萎縮は私も危惧してるけど、他の事例に関しては何だかな。「告発して仕事を失った」側のことは鑑みられないし、「告発を受けて処分を下した人」ではなく告発者を責めるのも違和感がある。
  • 「思想の自由市場」の価値とはなんだろうか? - 道徳的動物日記

    ヘイト・スピーチという危害 作者:ジェレミー・ウォルドロン みすず書房 Amazon 前回の記事でも紹介したジェレミー・ウォルドロンの『ヘイト・スピーチという危害』では、表現の自由を擁護する議論の古典であり現代でも頻繁に参照されているジョン・スチュアート・ミルの『自由論』について、批判的に述べられている。 …(前略)…『自由論』におけるミルの立場とは、真理の探究は論争の唯一の重要な点ではない、というものだった。彼の言うところでは、論争は公衆の間に確立された真理についての「生き生きとした理解」を維持し、それらの真理が「感情の中に浸透し、行動に対する真の支配を獲得する」ようにするためにも、言い換えれば、それらがたんに教説の空っぽの殻にならないようにするためにも、重要である。この観点からは、コンセンサスの出現は不利益のように見えるかもしれない。「真理をその反対者に対して擁護する…必要によって、真

    「思想の自由市場」の価値とはなんだろうか? - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2023/06/09
    最近、ベンジャミンと共通の友人たちと、科学哲学の読書会してるのでタイムリー。イデオロギーと科学の割合を考えることと、現実の人間が危害を加えられるリスクと政治的正しさのバランスを取ること、近いと思った。
  • 「思いやり」があれば正しいってもんか?(読書メモ:『ケアの倫理と共感』) - 道徳的動物日記

    ケアの倫理と共感 作者:マイケル・スロート 勁草書房 Amazon このは邦訳の発売直後、2021年の年末に当時もらった図書カードで購入済だったのだが積んでいたところ、先日の日哲学会のワークショップに向けて、『もうひとつの声で』に続いて読んだ、という次第である。……ちなみに原著は10年ほど前、大学院生時代に指導教授と一緒にゼミで読んでいる。しかし例によって内容はさっぱり覚えていなかった。また、このの内容はなかなか難しく、ゼミで読んだときにはわたしだけでなく指導教授もピンときていないというか微妙な反応をしていた記憶がある。 ケアの倫理ついて書かれたといっても必ずしもいわゆる「規範倫理学」とか「倫理学理論」とかについて書かれているとは限らず、代表的なところでは『もうひとつの声で』はインタビューに基づく心理学のであり、規範に関してはかなり曖昧なことしか書かれていなかった。 また、ネル・

    「思いやり」があれば正しいってもんか?(読書メモ:『ケアの倫理と共感』) - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2023/05/29
    今『妊娠中絶の生命倫理』を読んでいるのでタイムリー。/「悪意の有無」と「起こった結果」の話と、中絶を巡る生命倫理の話もどちらも包括しているのは興味深い。嬰児殺しも中絶の延長みたいに考える人いるよね。
  • 近況報告(鼎談の掲載&学会での発表) - 道徳的動物日記

    ■4月30日(日)発売の『フィルカル』(Vol.8 No.1)に倫理学者の長門裕介さんと文学研究者の冨塚亮平さんとの鼎談「『21世紀の道徳』と社会/フィクション批評の現在」が掲載されます。 著書ではこのブログで論じたようなことを拡大したり深化させたりしたけれど、もうひとつのブログ「THE ★映画日記」のほうで書いてきたような映画論や映画批評が活字になる機会をいただいてありがたいです。 また、選書企画「フィルカル・リーディングズ」では『「社会正義」はいつも正しい』『自殺の思想史』『アゲインスト・デモクラシー』の3冊を選書してコメントしています。『フィルカル』は分析哲学者とそのファンが読む雑誌(?)なので、そのことを意識したコメントと選書にしました。 フィルカル Vol. 8, No. 1―分析哲学と文化をつなぐ― ミュー Amazon ■5月21日(日)に早稲田大学戸山キャンパスで開催される

    近況報告(鼎談の掲載&学会での発表) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/04/29
  • 読書メモ:「動物の権利とフェミニズム理論」 - 道徳的動物日記

    The Feminist Care Tradition in Animal Ethics: A Reader Columbia University Press Amazon Animal Rights and Feminist Theory - JSTOR 唐突に思われそうだが、日から一時的に動物倫理に関する文献を読んで読書メモをここに書くターンに突入する。……というのも、「動物倫理とフェミニズム」というテーマで、某学会で発表するかもしれない予定があるから*1。 とりあえず手始めにジョゼフィーン・ドノヴァンの「動物の権利とフェミニズム理論」から読む。発表は1990年ともうかなり古くなってしまったが、「動物倫理とフェミニズム」というテーマとしては代表的かつ古典に位置する論文だ。 ・「ハムサンドイッチ問題」 この論文の冒頭では、ピーター・シンガーの『動物の解放』の序文から、シンガー夫が「

    読書メモ:「動物の権利とフェミニズム理論」 - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/03/10
  • ミソジニー論客たちのエコーチェンバー - 道徳的動物日記

    お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード ジェンダー・フェミニズム批評入門 作者:北村 紗衣 文藝春秋 Amazon 大して話題になっている問題でもないが、つい気になってしまってTwitterで言及してしまったので、ブログのほうでも考えを残しておく。 togetter.com 上記のTogetterにもまとめられているように、2月25日から、山内雁琳 (@ganrim_)が北村紗衣の単著『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード』に記載されている「歴史修正主義」に関する記述について批判を行うツイートをしている。 Togetterには載っていないが、発端は、高橋雄一郎弁護士による以下のツイート。 北村紗衣「お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード」(文藝春秋)読了。映画音楽演劇と凄まじい量の前提知識を要求する。検索しつつ読むのが大変。p91に「歴史修正主義というのは来、新史料の発掘や再解釈によってこれまでの

    ミソジニー論客たちのエコーチェンバー - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/02/27
  • 読書メモ:『現代思想入門』 - 道徳的動物日記

    現代思想入門 (講談社現代新書) 作者:千葉雅也 講談社 Amazon 大学生から大学院一年生の頃までのわたしはいっちょまえに「哲学」や「思想」に対する興味を抱いており、哲学書そのものにチャレンジすることはほとんどなかったが、様々な入門書は読み漁っていた。現代思想については難波江和英と内田樹による『現代思想のパフォーマンス』でなされていた紹介をもっとも印象深く覚えており、次点が内田樹の『寝ながら学べる構造主義』や竹田青嗣の『現代思想の冒険』。個別の思想家についてはちくま新書の『〜入門』やNHK出版の『シリーズ 哲学のエッセンス』を読んでいたが、とくに後者についてはあれだけ何冊も読んだのに一ミリも記憶が残っていない。そして、修士論文を書くために英語圏の倫理学や政治哲学のをメインに読むようになってからは現代思想に対する興味はすっかり薄れて、以降ほとんど触れなくなってしまった。 千葉雅也による

    読書メモ:『現代思想入門』 - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/02/17
    私も読んだ。入門書としては易しくないよね。私も思想への興味は学生時代ほどはないけど、社会人になったことが大きいのか、トレンドの問題か。/ ベンジャミンとともに文芸部にいて、内田樹読んでた頃懐かしいな。
  • 日本じゅうがわたしのレベルに落ちたら…(『布団の中から蜂起せよ』読書メモ:追記) - 道徳的動物日記

    布団の中から蜂起せよ: アナーカ・フェミニズムのための断章 作者:高島 鈴 人文書院 Amazon 表題にもなっている、第4章の「布団の中から蜂起せよーー新自由主義と通俗道徳」から引用。著者(高島)が博士後期課程に進学した直後に病になった、というくだり。 当に博士後期課程最初の一年間、私はほとんど何もしなかった。年度末に提出させられる業績報告書に、「闘病中のため研究を中断している」と一言書いて提出した。当に、それ以外に書けることがなかったのである。記入欄が半分以上真っ白いままのプリントを見て、さらに落ち込んだ。私はやるべきことができなかった「怠け者」なのではないかと思い、ぼろぼろ泣いて自分を責めた。なんだから仕方ないじゃないか、と頭では理解していたが、この白い紙を見た教授が何を思うのか、想像するだけで恐ろしかった。 これを書いている現在、私は博士後期過程[原文ママ]の二年目を終えよ

    日本じゅうがわたしのレベルに落ちたら…(『布団の中から蜂起せよ』読書メモ:追記) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/02/02
  • 人文書じゃなくてファンブック(読書メモ:『布団の中から蜂起せよ:アナーカ・フェミニズムのための断章』) - 道徳的動物日記

    布団の中から蜂起せよ: アナーカ・フェミニズムのための断章 作者:高島 鈴 人文書院 Amazon (※ この記事を公開した翌日に、「追記」を公開している。むしろ「追記」のほうがより気合い入れて書いているので、こちらも参照してほしい。) davitrice.hatenadiary.jp まず先に書いておくと、わたしは著者(高島)に対してよい印象を持っていない。というか、明確に嫌いである。 嫌いな理由のひとつは…なんか知らんうちにTwitterでブロックされていたのもきっかけではあるけれど…オンラインで読める著者の文章が中身のないアジテーションにしか思えなかったということだ*1。 それ以上に、2020年3月臨時増刊号の『現代思想』に掲載された千田有紀の文章に対して、2021年11月号の『現代思想』で議論や論証を行うことなく「千田の文章はトランス排除的であり、文章を掲載した『現代思想』は責任を

    人文書じゃなくてファンブック(読書メモ:『布団の中から蜂起せよ:アナーカ・フェミニズムのための断章』) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/02/01
  • 「運」にどこまで配慮すべきか?(読書メモ:『自由意志対話:自由・責任・報い』) - 道徳的動物日記

    自由意志対話:自由・責任・報い 作者:ダニエル C デネット,グレッグ D カルーゾー 青土社 Amazon 非両立論-楽観的懐疑論者のグレッグ・カルーゾーと両立論者のダニエル・デネットが論争する*1。訳者あとがきでも指摘されているように両者の議論はかなり細かく入り組んでおり、決して入門的なではない(とはいえ、『そうしないことはありえたか?』を読んだおかげもあってか、だいたいのところは理解することができたと思う)。 また、原題は Just Deserts: Debating Free Will(「当然の報い:自由意志について議論する」)であり、自由意志についての形而上学的な議論ではなく Desert(「相応しさ」)についての規範的な議論のほうが主になっている。『そうしないことはありえたか?』を読んだときには「自由意志の話よりも責任の話のほうが主になっているじゃん」と面らったものだが、

    「運」にどこまで配慮すべきか?(読書メモ:『自由意志対話:自由・責任・報い』) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/01/31
  • 自由や責任についてどう「解釈」するか?(読書メモ:『そうしないことはありえたか?:自由論入門』) - 道徳的動物日記

    そうしないことはありえたか?: 自由論入門 作者:高崎将平 青土社 Amazon 「自由意志は存在するか否か」と言われたら、わたしを含めた多くの人が、「事実」に関する問題だと思うだろう。……つまり、自由意志というものがこの世界には「ある」のか「ない」のか、ということについての話であるような印象を受けるのだ。 また、「決定論についての議論」と言われた場合にも、最初に聞いたときには「世界が決定されているか否か」に関する議論であるように思うはずだ。つまり、(ビッグバンが起こったり神様が作ったりしたとかの理由で)この世界が生じた瞬間からこの世界が終わるまでの全時間の全場所に起こる全ての物理的な現象とか存在とかは確定されており、わたしたちの意識も脳みそとか電気信号とかの物理的なものの所産に過ぎないからいつどこでなにを考えたり計画したりどんな行為をするかまでもが決定されているのか、それともそうではない

    自由や責任についてどう「解釈」するか?(読書メモ:『そうしないことはありえたか?:自由論入門』) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/01/25
  • 選挙権は「力」を与えて「自尊」と結びつくのか?(読書メモ:『アゲインスト・デモクラシー』①) - 道徳的動物日記

    アゲインスト・デモクラシー 上巻 作者:ジェイソン・ブレナン 勁草書房 Amazon 著者であるジェイソン・ブレナンの議論については、過去に下記の翻訳記事で紹介している。 davitrice.hatenadiary.jp この記事ではやや変則的だが、書の4章と5章の内容を先に紹介。 『アゲインスト・デモクラシー』は、タイトル通り、市民に等しい選挙権を与える民主主義に反対して、制限選挙制や複数投票制に基づくエピストクラシー(選良政治/知者による支配)を擁護する。 ブレナンが民主主義に反対する理由はいくつもあるが、多くの人が同意できる理由としては、「民主主義では望ましい政策が採用されづらいこと」「愚かな人までもが選挙権を持つ政治制度では、争点になっている問題についてきちんと考慮されていなかったりマイノリティのことが配慮されていなかったりするなどの悪い選挙結果が恒常的に生じること」や「エピス

    選挙権は「力」を与えて「自尊」と結びつくのか?(読書メモ:『アゲインスト・デモクラシー』①) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/01/20
  • 「だれを好きになるか」を批判の対象にしていいのか?(読書メモ:『すごい哲学 世界最先端の研究が教える』 - 道徳的動物日記

    世界最先端の研究が教える すごい哲学 総合法令出版 Amazonしてもらったので読んだ。十数人以上の若手日人哲学者が「サステナブルなファッションを選ぶにはどうしたらいいか?」や「小説を読むことで人はやさしくなれるのか?」といった具体的かつ詳細なトピックについて、(主に海外の)最新論文を紹介しつつ3〜5ページで短く論じる、という。 全体的に執筆者たちは自分の書いているトピックについて距離がとれており、冷静であっさりした文体が多い。「まえがき」では「少し変わった哲学の入門書」とされているが、哲学の考え方や方法を体系的に学べる教科書といったものでもない。全体的なとりとめのなさから、「哲学・倫理学の与太話集」といった表現のほうが合っている気もする。 とくにわたし自身の生活や人生経験に関わるものとして興味のあるトピックを挙げると、「マッチングアプリで好みでない人のタイプを書くのは差別か?」

    「だれを好きになるか」を批判の対象にしていいのか?(読書メモ:『すごい哲学 世界最先端の研究が教える』 - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2023/01/18
    ベンジャミンと性別逆の、関西出身のアメリカ人の女友達は「白人女を抱きたい」という男が寄ってくることに苦言を呈してたな。遠い遺伝子を求めるヒトの性質の点では、異人種を求めるのは自然なこととはいえ……。
  • 正義論と自己責任論(読書メモ:『平等とは何か』①) - 道徳的動物日記

    平等とは何か 作者:ロナルド・ドゥウォーキン 木鐸社 Amazon 11月から読み始めたのだが、オンライン記事や書評の依頼が重なったり年末年始に遊び過ぎたりしていて、読み終えるのに二ヶ月かかってしまった ちなみに、ここで紹介する責任論や「運の平等主義」と呼ばれるドゥウォーキンの考え方については入門書などである程度は知っており、下記の記事もこの考え方に基づいたものである(字数が足りなかったり削られたりして全く不十分な内容になってしまったし、そもそも抽象的であるからテーマ自体がオンライン記事には不向きなものであったように思えるけど)。 shueisha.online 人々の運命は選択と環境によって決定される。選択は人格(personality)を反映しており、人格自体は二つの主要な構成要素から成っている。すなわち、企図(ambition)と性格(character)である。ある人の企図とは、そ

    正義論と自己責任論(読書メモ:『平等とは何か』①) - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2023/01/11
  • 『21世紀の道徳』がじんぶん大賞に入賞しました(年末のご挨拶) - 道徳的動物日記

    21世紀の道徳 作者:ベンジャミン・クリッツァー 晶文社 Amazon 30作中29位だけど。 store.kinokuniya.co.jp 大学に所属してもいなければ批評ゼミに通ったり同人誌を出したりしたこともなく、はてなブログでしか意見や文章を発表してこなかった一介のブロガーであった自分が単著を出版できたこと、その単著が名だたる学者や著述家たちの著作に並んでじんぶん大賞にランクインしたことは、うれしく思います。 上位陣にいかにも「流行り」なジェンダー系のや毒にも薬にもならない哲学エッセイが並んでいることには「しょうもねえな」と思ったけれど。2021年12月とほぼ一年前に出版されたこののことを2022年11月まで忘れず、投票していただいた読者の皆さまにも感謝を表明します。ありがとうございます。 今年の1月からは一旦正社員を辞めて、業務委託社員としてパートタイムで働きながら、次の著作の

    『21世紀の道徳』がじんぶん大賞に入賞しました(年末のご挨拶) - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2022/12/24
    おめでとう。もしかして昨夜集まってたのはこのお祝いだったのだろうか? / ベンジャミンがこういうカタチでデビューするとは、そしてその影響で私に思わぬ出会いがあるとは、大学時代は思いもしなかったなぁ……。
  • 「からかい」を批判する - 道徳的動物日記

    御田寺圭(白饅頭)のについては、批判的な書評をしたり、「ネット論客」としての彼の議論やビジネスのスタイルを批判したりした*1。 最近になって、わたしに対する御田寺からの人格批判じみた揶揄がいくつか投稿されている(「学術コンプ」と言われたり「アホ」と言われたりするなど)。 俺は、学歴コンプとは別に「学術コンプ」というものがあると思っています。 https://t.co/Nk1rW3M3pe — 白饅頭(御田寺圭/光属性Vtuber/バーチャルツイッタラー) (@terrakei07) 2022年11月29日 そういうのを「自己紹介」してしまうその瞬間にだけ発せられる人間性の輝きが、俺は三度の飯より好きです。 https://t.co/uaGn6RKBcB — 白饅頭(御田寺圭/光属性Vtuber/バーチャルツイッタラー) (@terrakei07) 2022年12月7日 ピンカーの意見と真

    「からかい」を批判する - 道徳的動物日記
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    wuzuki 2022/12/09
    個別の事例はともかく、「キャンセル・カルチャー」批判、位相の異なる話を一緒くたにしてて雑に思える。1対1ならいじめにならないわけじゃないし、集団での意見表明を「いじめ」扱いするの、社会運動の否定では。
  • 『「社会正義」はいつも正しい』についての、いくつかの雑感 - 道徳的動物日記

    「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて 作者:ヘレン プラックローズ,ジェームズ リンゼイ 早川書房 Amazon 早川書房から翻訳が出版された作家のヘレン・プラックローズと数学者のジェームズ・リンゼイの共著『「社会正義」はいつも正しい』に関して、出版とほぼ同じタイミングで山形浩生による「訳者解説」が公開された。 しかし、公開当初から訳者解説が差別的であるとしてTwitterなどで炎上。そして、公開から数週間が経過した先日に、公開停止が早川書房からアナウンスされた。 11月15日に弊社noteに掲載した記事「差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説!」につきまして、読者の皆様から様々なご意見を頂いております。出版社がなんらかの差別に加担するようなことがあってはならず、ご指摘を重く受

    『「社会正義」はいつも正しい』についての、いくつかの雑感 - 道徳的動物日記
    wuzuki
    wuzuki 2022/12/07
    『放送禁止歌』、私も好き。/「議論の空間が死んだ」としたら、可処分時間を取り合う競合が増えたのが大きいと思う。/ 今回の件、撤回そのものに批判的な人と、「説明が足りていないこと」に批判的な人がいる印象。