(Vol.28 p 49-51:2007年2月号) 2005年12月頃より、北海道道央~道西にかけてスズメの死体が頻繁に観察されるようになり、2006年7月28日現在、道庁の発表によると、その数は1,517羽に達し、数に差はあるが14支庁全域と広範囲の地域にわたって発見されている(表1)。特に4月に入り、雪解けが進むにつれて、解けた雪の下からスズメの死体が発見される事例が目立った。そのために、ほとんどの死体が腐敗、乾燥しており、厳寒期以前に死亡したものと推察された。また、北海道各地でスズメの個体数の減少や、餌台に来るスズメが衰弱して死亡するなどが報告されているが、2006年5月以降には死体の発見例はほとんどみられなくなった。これらのスズメを対象として、ある研究機関が病理検査、細菌検査を行い、6羽中6羽にそ嚢炎を観察し、うち1羽からブドウ球菌を分離したが、明確な死因は特定されなかった。また、