恒温動物である人間の体温は、寒冷な環境下では熱量を外気に奪われることで低下する。体温が一定以下に下がると、生命維持のために皮膚血管収縮によって熱放散を抑制し、熱生産性を高めて体内から温めようとする働きが強まる。 この際に極寒の体感温度(外気温)と実際の体内温度とに温度差が生じると、低体温症のためにまるで暑い場所にいるかのような錯覚に陥って衣服を脱いでしまうとされる。 法医学では、アドレナリン酸化物の幻覚作用や体温調節中枢の麻痺による異常代謝とも説明している。 遭難した登山者が凍死状態で発見されるとき、着衣を脱いだ状態で発見されることがある。場所が積雪地域か、気温が零下であるか否かに限らず、脱衣した状態で凍死した例は世界各国で見つかる。 また、低体温症に伴う症例としては矛盾脱衣の他に、死体が家具などの下や裏側へ隠れた状態で発見される"hide-and-die syndrome"、あるいは終末