2013年ISO/TC46国際会議<報告> 2013年6月3日から7日まで,フランスのパリでISO/TC46(International Organization for Standardization/Technical Committee 46)の国際会議が開催された。TC46は「情報とドキュメンテーション」を担当する専門委員会である。日本からは筆者を含め5名が参加し,筆者は「技術的相互運用性」を扱う第4分科会(SC4)及びTC46全体の総会に参加した。ここではSC4の会議を中心に報告する。 今回SC4で議論されたテーマの内,大きなものは,図書館におけるRFIDタグ(ISO 28560)と図書館間貸出(ILL)に関する新規格(ISO 18626となる予定)の検討である。 図書館におけるRFIDタグについてはISO 28560-1,28560-2,28560-3という3つの規格がある。英
大日本印刷(以下、DNP)は5月30日、両面接着加工を施し、ページとページの間に貼り込むことで利用者による取り外しを防止する細型の書籍管理用UHF帯ICタグラベルを開発したと発表した。本製品は、大学や地方自治体の図書館向けに6月20日に発売する。 図書館は、所蔵品管理の効率化や不正持出防止を目的として、ICタグによる書籍管理システムの導入を進めているが、従来の書籍管理用ICタグはクレジットカードのような形状であり、一部の利用者がICタグを取り外して、書籍を持ち去ってしまうという問題がある。 これを解決すべくDNPは、長さ100mm・幅5mmと細長く、両面接着が可能で、書籍のページの間に貼付すると目につかなくなるICタグラベルを開発。4.950MHz帯だけでなく、920MHz帯の周波数にも対応している。 製品の特長は、書籍のページ間の奥にICタグを貼り込むため、書籍の内容を隠さない点。ICタ
箕面市の図書館で、サービスを大幅にリニューアルしたらしい。 (報道資料)箕面市の図書館がサービス充実の全面リニューアル〜府内初、貸出・返却を完全に自動化/年間の図書購入費2倍に〜 図書館の経費が減るのに図書館の数が増えて、図書購入費が増える?一見するとなんとも謎な話だが、この経緯については、箕面市の市長さん自らブログ*1で詳しくお話しされている。検討の過程で出来た基本文書が、以下の2点だそうだ。「たたき台」を元にした議論を経て、「アクションプラン」を決定した、という関係。 ・箕面市図書館8館構想たたき台(2011/3/7)PDF ・箕面市・知の拠点づくりアクションプラン(2011/8/22正式決定) 一方で、一連の動きに対して図書館協議会側からの慎重意見もあったようだ。会議録等は図書館のホームページ*2で見られる。 要約すると、この計画の大きなポイントは、ICタグ導入と業務集中化で人件費を
ICタグが取り付けられた図書をかざすだけで、図書に関連する様々な情報が表示される「ICタグ連動型図書情報表示システム」です。 かざした図書が、どのような人に多く借りられているのか等の関連情報や、その図書に関連する図書を表示し、他にどんな図書がおすすめかをユーザーに紹介します。画面上の関連図書を選択することで、さらにその詳細を閲覧することができ、図書から図書へ連鎖的に読みたい図書を探すことができます。 (システム概要:左写真3枚目) 図書に取り付けれたICタグから図書情報を読み取り、その図書の関連情報をデータベースから受信し、画面に表示します。画面を操作して表示させた関連図書の基本情報や配架場所は、レシートプリンターで印刷することができます。 弊社では図書やCD・DVDなどにICタグを貼付し、貸出・返却・蔵書点検・盗難防止などの図書館の業務負荷を軽減し、図書館の運用効率アップのお手伝いをして
ICは図書館サービスのあらゆる側面で、「利用者サービスの向上」と「業務効率化」を実現します。TRCは高品質な図書館専用ICタグを提供するとともに、さまざまなICの活用方法をご提案いたします。 バーコード一体型ICタグ 従来のICタグとバーコードラベルを一体化。貼付が1枚で済み、経済的です。 国際標準規格(ISO15693)に完全準拠しています。 TRC物流システムなら、これまで同様、最短6日でICタグを貼付した図書をお届けできます。 無地のICタグをストックして必要な分だけ、その都度バーコードと図書館名を印刷して使用します。常に技術革新に呼応した最新のICタグを供給いたします。 ICチップには登録番号や自治体コードなどのデータが入力されます。(※1) また、すべてのICタグに与えられる固有識別番号(UID)が、お届けするTRC MARCにセットしてあります。(※2) (※1)「図書館にお
去年、高校生だった私が、ずっと感じていた疑問があります。ちょっとした文章の内容を考えていた時の話です。 情報通信技術がどんどん発達していく現在、良い面が多く取り上げられ、それを利用して、安全を謳った製品が、多く作られていることを、私は知りました。その中で私がびっくりしたのは、鞄に電子タグをつけ、登下校の時間を管理する、といったサービスでした。そのサービスでは、登下校の時間が、保護者に通知されるだけではなく、校門を出る姿までもが、画像として添付されていました。 私は主張しました。登下校を管理されるのは嫌だ。子供の身になってほしい。あなたが入退社を画像で家族に通知されたらどう思うか。通信技術を使っているなら、悪用され、登下校の情報を盗み、誘拐されたりする危険性も考えられる。私はそれよりも、街頭やパトロールの数を増やし、町全体で守ろうと言った姿勢が大切だと思う。 そんなことを、私は原稿に書きまし
少し前に読んだ『世界を知る力 (PHP新書)』のなかに、古書店通いを勧めたくだりがある。古書店の棚の、ゆるいまとまりで置かれた本の並びには、思いもよらなかった相関の発見がある、と著者はいう。棚の前に実際に立って「なぜこの本がここに?」と考えたり、手に取って目次を開いたりするうちに、一つ一つの本の意外なつながりが見えてくるようになる。それが、個々の情報から全体をとらえる「全体知」の訓練になる、とのこと。もちろん皆が皆、「全体知」を訓練したいわけじゃないだろうけど、古書店の棚を端から眺めていったり、均一ワゴンをのぞいたりするのは、なんとなくわくわくする。 NDC順に整然と並んだ図書館の棚は面白くない、という主張は業界内外でしばしば見かける。一見雑多なようで、実は背後のつながりが意図的に演出された並びになっているような棚、著名な書店のいわゆる文脈棚は別格としても、眺めていて意外性や発見の全くない
下記の文書が公開されている。 図書館におけるRFID導入のためのガイドライン 2010 年7 月14 日 国公私立大学図書館協力委員会,(社)全国学校図書館協議会,全国公共図書館協議会,専門図書館協議会,(社)日本図書館協会 http://www.jla.or.jp/RFIDguideline.pdf この文書の中には,ガイドラインの本文とその解説が収録されている。 図書館業務との関連で重要性を有するガイドラインだが,他の分野でも参考になるのではないかと思う。 例えば,書店やマンガ喫茶などでRFIDタグが導入されるときには,このガイドライン及びその解説中で参考になる部分が多いだろう。 また,例えば,保育所等で児童の所在,所持品,施設の備品等を管理する場合などにも応用可能と思われる。乳幼児であってもプライバシーの権利を有するのであり,ただ,その権利の行使については法定代理人である親などが担当
紀伊國屋書店は2010年7月7日、同社が販売するすべての洋書に、無線で商品情報などのデータを読み取るICタグを貼り付けることを発表した。同社の販売管理システム、在庫管理システムの更新に合わせて導入するもので、物流センターと新宿本店を皮切りに全店舗の在庫23万冊のすべてに順次ICタグを貼り付けていく。 今回導入するICタグのサイズは60×34mmで、各書籍の裏表紙に貼り付ける。購入者が購入後にはがせるよう、粘着力の弱い再剥離のりを使っている。ICタグ内部には、1冊ごとに異なる通し番号を割り当てて記録しておく。洋書の場合、全く同一の書籍であっても仕入れ時期の為替レートなどに応じて、1冊ごとに販売価格が異なる場合があるが、従来は書籍ごとに割り振られたISBNコード単位でしか販売管理ができなかったため、販売分析が十分にできなかったという。ICタグの導入により、価格情報を含めて1冊ごとに販売状況を把
「それすごいね。でも初めて聞いた」。旧知のユーザー企業数社の担当者に対し、UHF帯ICタグ(RFID)に関する制度改正に関する意見を聞いた時の反応である。いずれもICタグの導入にかつて関係していたか、現在かかわっている人たちだ。 ICタグの制度改正は、総務省が2010年5月24日に実施した。主な改正点は2点ある。まず、ICタグに割り当てた周波数帯を拡張した。従来は950M~956MHz帯だったのを、950M~958MHz帯に広げた。もう一つは、場所の制限がなく読み書きができ、読み取り距離の長い「中出力型」のICタグシステムの利用を可能にしたことである。 記者は、今回の制度改正は非常に大きなインパクトがあると考えている。ICタグをすでに使っている現場はタグをより使いやすくなり、利用の範囲も拡大しやすくなるだろう。これまでICタグにメリットを感じず、導入していなかった企業が、今回の改正をきっか
そろそろ春というより初夏の陽気、あるいは梅雨の気配も漂う昨今ですが(苦笑)、2010年日本図書館情報学会春季研究集会に参加して来ました! 日本図書館情報学会のページ http://wwwsoc.nii.ac.jp/jslis/ 2010年春季研究集会のプログラム http://wwwsoc.nii.ac.jp/jslis/events/spring_2010_2.pdf 今回は僕自身は発表担当はないのですが、研究室の後輩の発表に共著者として参加しています(内容の詳細は後述)。 会場は同志社大学今出川の新町キャンパスで、期間中は後輩ともども京都在住の先輩のおうちにお世話になっていました。 この場を借りてあらためて、先輩ありがとうございましたm(_ _)m 5月末の京都は天気も良く、実に気持ちのいい学会でしたー。 以下、いつものように発表等のメモ・・・ですが、今回は発表数も多いですし、かつ会場
帝人ファイバー株式会社が、千葉大学附属図書館と共同で、「セルフォーム」と呼ばれる2次元通信シートとUHF帯のRFIDを使った書籍管理システムの実証実験を開始したと発表しています。UHF帯のRFIDを使うことで、出入口に設置するゲートの幅を拡張できるほか、書籍が手に取られた回数などを知ることができるとのことです。 図書館などの本の動きを把握できる新しい書籍管理システムの開発について(帝人ファーバー社のプレスリリース) http://www.teijin.co.jp/news/2010/jbd100518.html 帝人ファイバー、千葉大と2次元通信利用の書籍管理システム実証実験を開始(マイコミジャーナル 2010/5/19付けの記事) http://journal.mycom.co.jp/news/2010/05/19/038/
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