【ロンドン時事】琥珀(こはく)色のお酒は今や投資対象―。 希少価値が高いウイスキーの価格が近年高騰している。逸品に投資するファンドも登場し、多くの愛飲家にとって高級品は手の届かない存在となりつつあるようだ。 【写真】約1億円で落札された日本産ウイスキー 「ウイスキーのシングルモルトはワインに取って代わった。人々は保管庫を充実させるためにすごい金額を費やしている」。英不動産大手ナイトフランクのサミ・ロバートソン氏は2019年版の富裕層に関する報告書でこう指摘した。 希少なウイスキーの平均的な価格動向を示す「APEX1000指数」は、14年12月末からの4年半で約2.6倍の水準に到達。同期間の英国のFT100種平均株価指数の上昇率(13.1%)と比べると、収益性の高さが際立つ。 特に極めて貴重なウイスキーの競売落札額はうなぎ登り。世界で40本しかないとされる「マッカラン」の1926年に蒸留され