過去の民主党の代表選 民主党代表選が4日、実施される。新しい首相を選ぶ選挙になるが、投票するのは党所属の国会議員だけで、党を支えてきたサポーターは投票できない。「市民の政治参加を進める」という呼びかけに賛同し、年会費も支払ってきたサポーターからは「支援する私たちの声を反映してほしかった」と不満があがる。 「国会議員だけで首相を決めるのでは、派閥の力学で決めてきた自民党とどこが違うのか」。東京都葛飾区の無職、矢島国利さん(65)は不満を漏らす。 5年前、同党の地方議員を支援しようとサポーターになった。与党になって初めての代表選。今回は新首相を選ぶことになる。「わずか2日間で選ぶと聞いてがっかりした。全国の党員・サポーターの声を聞く選挙を実施して、党勢回復の弾みにしてほしかった」と語る。 民主党によると、党の規約では、党代表は国会議員や地方議員、党員、サポーターの選挙で行うと定めている
朝日新聞社が29、30の両日実施した米軍普天間飛行場移設問題の緊急世論調査(電話)で、鳩山内閣の支持率は17%と前回調査(15、16日)の21%からさらに下落し、初めて10%台に落ち込んだ。不支持率は70%(前回64%)。政党支持率などで「民主離れ」の傾向も強まっている。普天間飛行場を沖縄県名護市辺野古に移設するとの政府方針を「評価する」は27%にとどまり、「評価しない」が57%と大きく上回った。 内閣支持率が10%台まで下がるのは、福田内閣(最低19%)、麻生内閣(同13%)に続いて3代連続だ。民主支持層で鳩山内閣を支持する人は58%にとどまる。 民主支持率は21%(前回24%)に下がり、政権交代後、最大で46%だったのが半分以下になった。自民支持率は15%(同15%)と低迷しているが、参院選比例区の投票先でみると民主20%(同24%)、自民20%(同19%)と並んだ。一方で、投票先
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、小沢氏を不起訴とした東京地検特捜部の処分の適否を審査している検察審査会の事務局に対し、民主党副幹事長の辻恵(つじ・めぐむ)衆院議員(61)が、審査の一般的な手続きについて説明を求めていたことが分かった。検察審査会側は、政界から影響を受けたと取られかねないと判断して応じなかったという。 辻氏は審査に影響を与える意図はなかったと否定し、「小沢氏の事件については一切触れていない。制度のあり方を検証するのは国会議員の役割だ」と釈明している。 辻氏の説明によると、今月26日、制度の仕組み全般について尋ねるため、まず秘書を通じて東京地裁内の審査会の事務局に連絡をとったところ、六つある審査会のうち第一審査会の総務担当者につながった。 その後、辻氏本人が改めて担当者に電話し、審査員に法的な助言をする審査補助員の弁護士を選ぶ方法や、審査員
自民党の青木幹雄前参院議員会長は9日、松江市内での集会で「(民主党政権に代わる)新しい政権をつくる方法は一つしかない。参院選で民主党の過半数を阻止する。すると、寄り合い所帯の民主党は必ず内部分裂が起こる」と述べ、参院選後に民主党が分裂する可能性があるとの見方を明らかにした。 青木氏はまた、民主党の小沢一郎幹事長について「政権を握っている限り、自分の方針を変え、みんなの意見を聞くようなことはあり得ない。我々が(参院の)選挙で勝つ以外、方針を変える人ではない」と語り、少なくとも参院選までは幹事長を続けるとの見通しを示した。
谷内正太郎氏 谷内(やち)正太郎・前外務事務次官が朝日新聞の取材に応じ、1999年の条約局長就任時に、前任の東郷和彦氏から核持ち込み関連文書の引き継ぎを受けたと認めた。在任中に文書が破棄されたとされる点は「記憶にない」と述べた。主なやりとりは次の通り。(倉重奈苗) ――東郷氏が核密約文書を赤いファイルにまとめて引き継いだと証言したが。 「赤いファイルの記憶は全くない。色々な問題の引き継ぎを受けており、その中に核の持ち込み問題があった記憶はある。ただそれは国会答弁の参考資料のつもりで受け取った。大変なものを引き継いだという印象はなかった」 ――引き継ぎ書類は局長室に保管したのか。 「よく覚えてない。僕は資料は持たない主義なので、早い段階でしかるべき課に渡したと思う。読んでいない。何を聞かれても(核持ち込みは)ない、というしかないと腹を決めていたから」 ――その程度の問題意識なの
自民党の谷垣禎一総裁は28日、検察審査会が「起訴相当」と議決した民主党の小沢一郎幹事長の続投を鳩山由紀夫首相が支持したことについて、「首相の認識は非常に甘い。国会で集中審議を求め、徹底して戦う」と記者団に語った。
「前向きに検討します」と言えば、その気がないものの、相手を傷つけずにその場をやり過ごすための建前の表現として使われる。ところで沖縄では最近、こんな言い回しも聞くようになった。「5月までに決めましょう」。結論を先送りする意味ではなく、「その気はありません」「無理です」というニュアンスが込められる。語源はもちろん、米軍普天間飛行場の移設問題で鳩山由紀夫首相が繰り返し表明している「5月末決着」の発言だ。 移設問題では、昨年の総選挙で鳩山氏が「最低でも県外移設が期待される」と明言したことから、沖縄では「県外、国外」を求める世論が高まってきた。ところが、いっこうに県外移設の動きが進展せず、政府内でも県内移設が検討されていることから、首相への信頼が失われつつある。こうした結果、首相の言葉がブラックジョークに使われるようになったようだ。 那覇市中心部のスナックで使用方法をママさんに尋ねた。酔ったお客
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、滝野欣弥(きんや)官房副長官が移設候補地の鹿児島県・徳之島の3町長にかけた電話は、鳩山由紀夫首相の事前の了解を得ていなかった。指示をしたのは平野博文官房長官。政権の命運をかける課題の成否を握る地元の説得なのに、首相周辺の意思統一さえできていない。政権の迷走ぶりは末期的だ。 「心を一つにして頑張ろうと誓い合っている」 21日の党首討論で、鳩山首相は、普天間問題に関係閣僚が一枚岩で取り組んでいると強調した。 しかし内実は違う。20日夜、事務担当の滝野官房副長官が徳之島の3町長に対し、平野氏との会談を電話で申し入れた件について記者団に問われた際、首相は「どのような思いで滝野副長官が電話したか分からない。副長官に聞いてほしい」と素っ気なかった。「沖縄県外への普天間移設」にこだわる首相だが、この日の徳之島への打診について事前に知らされていなかった
幼い子に、なぜ虐待の矛先を向けるのか――。大阪府内で3月中旬から4月中旬のわずか1カ月間で、5件6人の保護者が殺人や傷害、同致死容疑で逮捕される異例の事態となった。生活難からのストレス、感情を制御できない未熟さ、育児の孤立……。事件の形態や動機、背景を探ると、そんなキーワードが浮かび上がった。 ◇ 「夫が働かず、ストレスをためていた」。寝屋川市で1歳10カ月の三女を死なせたとして両親が傷害致死容疑で逮捕された事件で、母親(27)はそう供述している。捜査関係者によると、父親(26)は飲食店や土木関係のアルバイトをしていたこともあったが、事件当時は無職で生活保護を受けていた。母親は知り合いに「お金がない。生活が大変」と話していた。 両親は生活の困窮から来るストレスを三女に向けた可能性がある。母親は昨年10月、家庭訪問してきた保育士には「ストレスがたまらないように本気で怒って、グー
民主党が今夏の参院選京都選挙区(改選数2)の2人目の公認候補として現職衆院議員の河上満栄氏の擁立を決めたことについて、前原誠司国土交通相(衆院京都2区)は2日の閣議後会見で「国民の理解を得られるのか、大いに疑問を持っている」と述べ、党執行部を批判した。 前原氏は、河上氏の擁立に至った経緯について「手続き的に瑕疵(かし)はない」としながらも、「衆院議員を辞めさせて参院選に出すというのは驚いた。(内閣)支持率が70%程度ある時に2人擁立という話が出たが、いま環境は変わってきている」などと述べた。 前原氏は、京都府連が推す現職の福山哲郎外務副大臣の支援に専念する考えを強調。「応援演説するのは福山さん」と、河上氏の応援演説には立たない考えを示した。
一番の不安は、民主党は「小沢(一郎)さんの影響力が強い」こと、自民党は「長老や派閥の影響力が強い」ところ。朝日新聞社が実施した郵送による世論調査で、こんな結果が出た。 両党別々に、「期待できるところ」と「不安を感じるところ」をそれぞれ六つの選択肢から二つまで選んでもらった。 民主への期待は「新しい政治スタイルを打ち出している」49%に続き、「政治家主導の政治に向かっている」が29%。「小沢さんの影響力が強い」が21%で3位だ。不安では「小沢さんの影響力が強い」は59%で1位となり、期待、不安双方の要素となっている。不安の2位は「鳩山首相に指導力がない」で46%を占めた。 自民への期待は「日本を支えてきた実績」49%に次いで、「野党として政府をチェックできる」24%。不安は「長老や派閥の影響力が強い」が62%と抜きんでた1位。2番目は「批判ばかりで建設的でない」31%だった。
民主党沖縄県連は14日の定期大会で、米軍普天間飛行場の県外・国外移設を求める決議を可決した。「前政権が進めてきた移設案を支持する民意は地元にはない」として、政府に対し、県内移設を断念するよう求めている。 決議文は、沖縄で県外・国外移設への期待が高まっている背景には、昨年の衆院選の際に鳩山由紀夫首相が「最低でも県外」と明言したことなどがあると指摘。「地元の頭越しに移設先を決定するようなことがあってはならない」と訴えた。週明けに鳩山首相らに提出する予定。 大会のあいさつで県連代表の喜納昌吉参院議員は「県連としては、繰り返し主張して来た通り県外・国外という立場に一切の変更はない。キャンプ・シュワブ陸上案や嘉手納基地統合案、下地島空港案などいかなる県内移設にも反対していく」と述べた。
鳩山由紀夫首相夫妻の首相公邸入居にかかった経費は合計で約474万円――。鳩山内閣は23日、こんな答弁書を閣議決定した。首相が今月中旬の衆院予算委員会の審議で答弁した「風呂場改修」の事実はないとしている。 高市早苗衆院議員(自民党)の質問主意書に答えた。高市氏は複数の国家公務員からの情報だとして、「首相夫人が『麻生太郎前首相が入った風呂には入りたくない』という理由で、内閣官房報償費(官房機密費)から約1千万円支出して風呂場の改修工事が行われた」という事実関係の真偽を確認していた。 答弁書によると、内装補修で約218万円、就寝用の和室の床改修などで約195万円、洗濯乾燥機2台の購入などで約61万円かかった。「内閣官房共通費」の「各所修繕」「首相官邸業務庁費」からの支出としている。その上で「浴槽の清掃が行われた事実はあるが、『公邸の風呂場改修工事』の事実はない」とした。
民主党の小沢一郎幹事長は13日、東京都内で開かれた「小沢一郎政治塾」で講演し、「若干体調も、ここのところちょっと崩している」と自らの健康状態に再び触れた。小沢氏は12日夜の同政治塾の懇親会でも「あまり体調が良くない」として約15分で中座していたが、13日は約2時間に及ぶ講演と質疑をこなした。 小沢氏は講演で「今回の政権交代で、自民党そのものもメルトダウンと言うか、政党の体をなしていないような状況になってしまった。当面は試行錯誤を重ねながらも、民主党政権が政治を担っていく以外にない」と指摘。さらに、「(民主党が)あぐらをかいていては日本にとって悲劇」と語った。 また、2日のキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)との会談に触れ、「極東アジアでひとたび不安定な状況が生まれると、(混乱は)イラクやイランやアフガニスタンの比ではない。米国はもっとしっかり考えねば駄目だ」と伝えたことを明か
ロッキード事件をめぐり「MOMIKESU」との要請が記載された米政府の公文書=米ミシガン州のフォード大統領図書館 さらに中曽根氏は翌19日の朝、要請内容を「もみ消すことを希望する」に変更したとされる。文書には、中曽根氏の言葉としてローマ字で「MOMIKESU」と書いてある。中曽根氏はその際、「田中」と現職閣僚の2人が事件に関与しているとの情報を得たと明かした上で、「三木首相の判断によれば、もしこれが公表されると、三木内閣の崩壊、選挙での自民党の完全な敗北、場合によっては日米安保の枠組みの破壊につながる恐れがある」と指摘したとされる。 文書中、依然として秘密扱いの部分が2カ所あり、大使館関係者の名前は不明だ。 結果的に、事件の資料は、原則として公表しないことを条件に日本の検察に提供された。(奥山俊宏、村山治) 前ページ12次ページ
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