NTTデータが欧州・中東・アフリカ・中南米地域の立て直しを加速する。同地域を統括する会社を新設し、グループ会社間のシナジー創出や構造改革を推進。同地域の収益改善を急ぐ。異例の復帰を果たした西畑一宏副社長が一連の改革の旗を振る。ITサービス分野で世界トップ5に入る目標の達成に向け、新会社の成否は1つの試金石になる。 2021年9月14日に同地域を統括する「NTTデータEMEAL」を新設する。スペインのITサービス大手であるeveris(エヴェリス)と、主に英国やドイツ、イタリア、ルーマニアで事業展開するNTTデータEMEAというグループ2社を傘下に置く。新会社は25カ国の3万8000人の社員と、30億ユーロ(約3900億円)規模の事業を束ねる。 同地域は2期連続の赤字 同地域の足元の状況は厳しい。2021年3月期の営業利益は61億円の赤字。2020年3月期から赤字額は6割弱減ったとはいえ、2