東京芸術学舎の講義「いつか自分だけの本屋を持つのもいい」。全5回の講義の最終回で講師として登壇したのが「古書日月堂」店主の佐藤真砂先生だ。講義の模様は以下のリンクからご覧になって頂くとして、ここでは講義前に「古書日月堂」を訪ねたときの記録を書いていきたい(以下は2013年3月9日の記録だ)。 ドアの中は真っ赤な異世界 東京・表参道駅。A5出口から地上に出てブランドショップが立ち並ぶ豪勢なエリアを下っていく。途中、以前紹介したUtrecht(ユトレヒト)もある。坂を下りきって根津美術館が見えてきたころ右手にあるマンション。その2階にあるのが「古書日月堂」だ。 恐る恐るマンションの中に入り、階段を上る。左手に店の明かり。中に入ると目の前にパッと広がる真っ赤な異世界。古書日月堂の什器はすべて真っ赤。濃紺の壁に真っ赤な什器である。古書店とは思えないオシャレさだ。本が積み重なって今にも崩れそうなクラ
NHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」の今週火曜(3月4日)放送の第128回では、大阪大空襲のさなか、ヒロイン・め以子(杏)たちが地下鉄の心斎橋駅構内に逃げこみ、さらにはホームに入ってきた電車に乗ってより安全な梅田方面へ避難するという場面があった。そもそもめ以子が地下鉄駅に避難したのは、夫で大阪市職員として地下鉄建設にかかわった悠太郎(東出昌大)から渡された手紙に「地下鉄に逃げれば安全だ」と書かれていたからだ。 このエピソードは、実話にもとづくものである。1945年3月13日夜から翌日未明にかけての米軍による大阪大空襲(第1次)の際、街が火に包まれるなか、大阪市営地下鉄の心斎橋駅に避難してきた人々を救うべく、電車が梅田方面や天王寺方面へ運行されたというのだ。 もっとも、空襲下に地下鉄を走った救援電車について公式な記録は一切残っていない。というのも、戦時中の地下鉄は軍事輸送に使われることも多
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