デビュー後、編集部の要請で送られていた習作短篇3篇とデビュー当時の様子を友人に書き送った「ハサミ男の秘密の日記」を収録。独特の笑いとセンス、ペーソスを湛えた殊能将之初期作品集。 【スポンサーリンク】 未発表短編 2013年に亡くなった殊能将之氏の未発表短編などが納められた短編集。 短編は三つ。 犬ぎらいの半崎の隣家に引っ越してきた光島家。 光島家の前には放し飼いにされた巨大な白い犬が道路に寝そべっていて、半崎は犬を避け遠回りして帰るしかない。 半崎は、犬に紐をつけろと言うため光島家を訪れるが……(犬ぎらい) 土木作業員の北沢、ヤクザの黒川、サラリーマンの安原。 三人は銃や刀を準備し、高木が隠れるアパートを襲う(鬼ごっこ) 妻がなくなり失意にある親友の広永の家に招かれた宮崎。 広永は怪しげな魔法書を持ち出し「妻を生き返らせる術を手伝って欲しい」と言うのだった(精霊もどし) ハサミ男 (講談社