安倍晋三首相の靖国神社参拝について、中国や韓国はもちろん、米国、ロシア、欧州連合(EU)などから批判や失望、遺憾の表明が相次いだ。この問題をどう考えるか。基本構図を確認しておきたい。 まず、これまでの経過で明らかなのは、首相の靖国参拝問題は完全に「国際政治と外交の問題になった」という事実である。言うまでもないと思われるだろうが、国内の保守派からは「国のトップが犠牲になった英霊にお参りして、何が悪いのか」といった声がある。つまり「参拝は祈りの儀式」という主張である。 たしかに、参拝という行為自体を取り出してみれば、そうだ。その限りで話が済むなら、何も問題はない。だが残念ながら、そうした主張は 靖国参拝が各国に呼び起こした国際的な反響を前に色あせてしまった。 もはや、参拝問題は「祈り」という行為だけを単純に切り出して議論できない。言い換えれば、首相の靖国参拝は「政治化」してしまった。 GDP8
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