アベノミクスの成否を分けるのは、成長戦略の成果次第といわれる。その大きい柱の一つにあがっているのが農業再生だ。 安倍晋三首相は、長年「日本農業を指導する立場にある」と考えられてきた農協の規制改革こそ、未来ある農業への一里塚と考え、今回、農協改革を断行する。では、今回の農協改革によって、今までと何が変わるのか、本当に安倍首相は改革に成功するのかどうかを、2回に分けて検証してみたい。 改革の大きな流れを読めなかった「農協の上部組織」 アベノミクスの「三本の矢」政策のうち、第一の矢である金融緩和、第二の矢の財政出動は一定の成果を収めた。残すは第三の成長戦略が最も重要だといわれながら、すでに約2年が経過した。 ひとくちに成長戦略といっても、わかりにくいと思われる。だが、簡単に言えば、これまで国内に産業として培われてこなかった新たな市場を創出したり、既存産業で技術や社会の進歩とともにビジネスとして成
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