トランプ米大統領は4月6日、シリアの空軍基地に59発の巡航ミサイル「トマホーク」を発射した。トランプ政権は、シリアのアサド政権がサリンなどの化学兵器を使用したと断定し、それに対する対抗処置をとった。今回のシリア攻撃の影響を、住商グローバルリサーチの高井裕之社長が分析する(「トランプウオッチ」でトランプ政権関連の情報を随時更新中) 大統領の決断のきっかけは、シリア政府軍のものとみられる戦闘機による化学兵器攻撃だ。100人を超す幼い子供を含む人的被害の悲惨な状況を見て、大統領の心は大きく動いたと考えられる。2013年に同様の事態が起きた際にオバマ大統領が「レッドラインを超えたならば行動する」という前言にも関わらず何もしなかったことに対して、自分は前任者とは違い「有言実行のリーダー」であることを示したかったと思われる。 今回の軍事行動が米中首脳会談の最中に実施されたことは、北朝鮮、そして中国に対