固定価格買取制度(FIT)に太陽光発電への運転開始期限制度が設けられておよそ2年が経過した。そして、この4月からは風力やバイオマスといった他の再エネ案件も対象となった。FIT制度下の再エネ全般について、長期未稼働を防止するための方策が整いつつある。では、運転開始期限の制度はどのように運用されているのか。再エネ発電事業者が留意すべき点とは。西村あさひ法律事務所の川本周弁護士に解説してもらった。 【質問】運転開始期限制度とは、どういうものですか。 【回答】発電設備からの電力供給開始が「運転開始期限日」を越えると、固定価格買取制度(FIT)に基づく買取期間が短縮されるというものです。以前は太陽光発電にのみ導入されていた制度でしたが、2018年4月以降は、風力発電やバイオマスなど、FITの対象となる再エネ電源すべてに適用されています。 運転開始期限日は、FITの認定を受けた日からの期間によって定め