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ブックマーク / www.nikkei-science.com (18)

  • 2023年ノーベル物理学賞:物質中の電子の動きを解析する「アト秒の科学」を切り開いた3氏に

    2023年のノーベル物理学賞は「物質中の電子ダイナミクスを研究するためのアト秒パルス光の生成に関する実験的手法」に対して,米オハイオ州立大学のピエール・アゴスティーニ(Pierre Agostini)名誉教授,マックス・プランク量子光学研究所のフェレンツ・クラウス(Ferenc Krausz)教授,スウェーデン・ルンド大学のアンヌ・ルイリエ(Anne L’Huillier)教授の3氏に授与される。 電子は文字通り目にもとまらぬスピードで物質中を移動する。その動きを撮影するカメラがあれば,様々な物理現象の解明や材料開発に役立つ。しかしそのためには,ごく短い時間だけ光る「フラッシュ」が必要だ。フラッシュが光る時間が長いと,その間に電子が動き回ってブレてしまう。 まず,1980年代の後半に原子のレベルで化学反応を捉える手法が登場した。フェムト(10-15,つまり1000兆分の1)秒だけ光るレーザ

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    yamifuu 2023/10/05
  • 失った手を取り戻す 移植手術でわかった神経の可塑性|日経サイエンス

    世界には手の移植を受けた人が100人近くいる。感染などで再び切除せざるを得ないこともあるが,中には20年以上使い続けている人も。手を失うと,脳の運動野や感覚野の一部が変化して健常なときのようには機能しなくなるが,新たな手を移植すると,たとえ切断から何十年もたっていても,脳は手からの信号を正しく理解する方法を学習するらしい。 再録:別冊日経サイエンス252『脳科学の最前線 脳を観る 心を探る』 著者Scott ミズーリ大学コロンビア校の認知神経科学の教授。手の移植と人間の脳に関する著書を近く上梓する予定。 原題名New Connections(SCIENTIFIC AMERICAN December 2020) サイト内の関連記事を読む医学/神経科学/移植 キーワードをGoogleで検索する脳の可塑/神経再支配/fMRI/幻肢/免疫抑制剤

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    yamifuu 2021/07/26
  • 2019年ノーベル化学賞:リチウムイオン電池の開発で吉野彰氏ら3氏に|日経サイエンス

    2019年のノーベル化学賞は,繰り返し充電できるリチウムイオン電池を開発し,モバイル時代を開いた旭化成の吉野彰名誉フェロー,米テキサス大学のグッドイナフ(John B. Goodenough)教授,米ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のウィッティンガム(Stanley Whittingham)卓越教授に授与される。 リチウムイオン電池の開発史は,1970年代に遡る。石油危機が叫ばれ,産油国が原油の価格を大幅に引き上げていた時代で,米の石油会社エクソンは石油に代わるエネルギーの研究を始めていた。そのころエクソンに入社したウィッティンガム氏は,分子の層間に原子が入り込む「インターカレーション」という現象を実証。二硫化タンタルという物質に様々なイオンを入れて電気特性を調べていたところ,カリウムイオンが入り込むと電位が非常に高くなることに気づいた。 電池は正極と負極の電位差が大きいほど,得られる電

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    yamifuu 2019/10/10
  • 見えた!恐竜の色|日経サイエンス

    恐竜など絶滅生物の色は類縁の現生動物から類推することしかできないと長い間考えられてきた。だが近年,色素が様々な生物の化石に保存されていることが明らかになり,その考えは覆った。色素の分析によって,はるか昔に絶滅した動物の実際の色を推定できるようになりつつある。再現された色パターンは,動物の生活についてもこれまで知られていなかった事柄を教えてくれる。 再録:別冊日経サイエンス220 「よみがえる恐竜 最新研究で明かす姿」 著者Jakob Vinther 11歳のときに参加した母国デンマークのサマーキャンプで初めて化石を発見するまでは植物学者になるつもりだった。現在は英ブリストル大学の生物科学および地球科学科の上席講師。化石記録に保存された色素などの分子を研究している。 原題名The True Colors of Dinosaurs(SCIENTIFIC AMERICAN March 2017)

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    yamifuu 2019/01/02
  • フォスフォレンに熱い視線〜日経サイエンス2015年12月号より

    グラフェンよりもトランジスタには好適か 目下のところ,工学分野の驚異の新素材リストの筆頭はグラフェンだ。炭素原子からなるこの単層の素材は信じ難いほどの物理的強度と柔軟性に加え,ユニークな電気特性を備えており,携帯電話の充電器から浄水フィルターまで様々な応用が研究されている。 だが期待を裏切る点が1つある。グラフェンは来は半導体ではないのだ。グラフェンに手を加えてトランジスタ(電流を制御する素子)として機能させる研究開発が徐々に前進してはいるが,工学研究者たちはグラフェンと似た構造を持つ有望な別の物質にも目を向けつつある。単層の黒リン,「フォスフォレン」だ。 黒リンはリンの同素体の一種で,高圧下で生じる。100年ほど前に発見され,超電導特性も備えている。2014年,パデュー大学の研究チームが黒リンから単層の原子シートを分離したのをきっかけに,フォスフォレンの研究が一斉に始まった。この2次元

    フォスフォレンに熱い視線〜日経サイエンス2015年12月号より
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    yamifuu 2015/11/20
  • ミトコンドリアの起源に新説〜日経サイエンス2015年4月号より|日経サイエンス

    リケッチアが祖先である可能性が浮上 ミトコンドリアは「細胞のエネルギー生産装置」として中学生でも知っている小器官で,その起源は約20億年前にさかのぼる。このエネルギー生産装置が発見されたのは19世紀だが,どのように細胞の装備品となったのかについてはまだ議論が続いている。 ミトコンドリアの祖先は,単細胞生物が体内に取り込んだ自由生活細菌だ。ほとんどの生物学者は,この細菌が宿主の役に立ったと考えている。ある仮説は,エネルギーを生産するための水素をこのミトコンドリア前駆体が供給したとみる。また別の説では,大気中の酸素濃度が急上昇した時代に,嫌気性の細胞が自分にとって有毒な酸素を取り除くためにこの細菌を必要としたという。ともあれ両者はうまく共存し,ついには相互に依存して長期にわたる関係を築くこととなった。 ゲノムから祖先を探る これに対し,バージニア大学にいたウー(Martin Wu)とワン(Zh

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    yamifuu 2015/03/06
  • 「STAP幹細胞」として用いられたES細胞を特定 東大,東北大など|日経サイエンス

    身体のあらゆる組織になることができ, 無限に増殖することが可能とされた「STAP幹細胞」として 実際に使われたES細胞を特定した 理化学研究所などのチームが作成したSTAP細胞から作られた,あらゆる組織に分化することができ無限に増殖する多能性幹細胞「STAP幹細胞」が,以前から研究でよく使われている「ES細胞(胚性幹細胞)」であることを,東京大学グループと,東北大学などの共同研究チームがそれぞれ突き止めた。論文にはこの細胞からマウスができたとされ,STAP細胞が多能性を持つ証拠とみられていたが,今回の解析でどのES細胞が使われたかが具体的に明らかになった。 調べたSTAP幹細胞は,論文の共著者で,STAP幹細胞からマウスを作った若山照彦理化学研究所発生・再生科学総合研究センターチームリーダー(現山梨大学教授)が保存していたもの。先に若山氏が第三者機関に依頼して解析し,「若山研にはなかったマ

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    yamifuu 2014/12/26
  • STAP細胞 見えてきた実態 |日経サイエンス

    遺伝子解析が示した,名が体を表さないSTAP実験の杜撰さ 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の小保方晴子研究ユニットリーダーらが作ったとされる「STAP細胞」の中身が明らかになってきた。早くから論文への疑義を指摘していた理研統合生命医科学研究センター(IMS)の遠藤高帆上級研究員は9月22日,STAP細胞などの遺伝子配列データを解析した結果を,日分子生物学会の欧文誌Genes to Cellsに発表した。また10月1日,報道陣の合同取材に応じた。 遠藤氏の解析によれば,遺伝子解析実験に用いられた細胞は,同じ名前で論文に出てきても,その中身は実験によってまちまちだ。ある実験に使われた「STAP細胞」は多能性を持つ培養細胞だが,別の実験に用いられた「STAP細胞」には多能性がほとんどない。またある実験の「FI幹細胞」は2種類の細胞の混合で,別の実験の「FI幹細胞」は1種類だ

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    yamifuu 2014/10/30
  • 2014年ノーベル化学賞:細胞内の生命現象を見る超高解像度の蛍光顕微鏡の開発で3氏に|日経サイエンス

    細胞内にある小器官の詳しい構造やタンパク質の移動を見ることは,生物研究者の長年の願いだった。今年のノーベル化学賞は,それを可能にする超高解像度の顕微鏡を開発した米ハワード・ヒューズ医学研究所のベッツィヒ(Eric Betzig)博士,独マックスプランク研究所のヘル(Stefan W. Hell)博士,米スタンフォード大学のモーナー(William E. Moerner)博士に授与されることが決まった。 物理法則により,極めて近接した2点から発した光は重なり合って識別できない。識別可能な最小距離(回折限界と呼ぶ)は可視光の場合約200nmで,これ以上細かい部分はひとかたまりになってしまう。細胞内の小器官やタンパク質複合体は数10nm〜数100nmで,従来の光学顕微鏡は,これらを詳しく見るには不十分だった。3氏はこの200nmのカベを越える顕微鏡につながる成果を上げた。 目的のタンパク質に蛍光

    2014年ノーベル化学賞:細胞内の生命現象を見る超高解像度の蛍光顕微鏡の開発で3氏に|日経サイエンス
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    yamifuu 2014/10/09
  • 2014年ノーベル生理学・医学賞:空間を把握する脳のメカニズムを解明した3氏に|日経サイエンス

    私たちが行動しようと思ったら,自分がどこにいるかを把握している必要がある。その情報を,脳はどのように得ているのだろう? 脳活動というのはつまるところ,脳神経細胞の集団的な発火だ。その信号から「空間内での自分の位置」という情報を得るのに,脳はどんな仕組みを備えているのか。 今年のノーベル生理学・医学賞は,そうした動物の空間把握のメカニズム研究の先駆けとなった英ロンドン大学ユニバーシティーカレッジのオキーフ(John M. O’Keefe)博士と,近年,この研究を一気に発展させて注目を集めたノルウェー科学技術大学のモーザー博士夫(May-Britt Moser,Edvard I. Moser)に授与されることが決まった。 オキーフ博士は1971年,ラットが部屋の中を歩き回っているとき,「右の隅」「左寄りの中央」など,ある特定の場所に来た時に発火する細胞を,海馬の中から発見した(右図)。ラット

    2014年ノーベル生理学・医学賞:空間を把握する脳のメカニズムを解明した3氏に|日経サイエンス
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    yamifuu 2014/10/07
  • 「STAP細胞 元細胞の由来 論文と矛盾」日経サイエンス号外 2014年6月11日

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    yamifuu 2014/06/12
  • ハイゼンベルクの不確定性原理を破った! 小澤の不等式を実験実証

    「小澤の不等式」。数学者の小澤正直・名古屋大学教授が2003年に提唱した,ハイゼンベルクの不確定性原理を修正する式です。小澤教授は30年近くにわたって「ハイゼンベルクの不確定性原理を破る測定は可能」と主張し続けてきましたが,このたびついに,ウィーン工科大学の長谷川祐司准教授のグループによる実験で実証されました。15日(英国時間)付のNature Physics電子版に掲載されます。 小澤の式とはどんなものでしょうか? まず,物理の教科書をおさらいすると,1927年にハイゼンベルクが提唱した不確定性原理の式は,こんな形をしています。 εqηp ≧ h/4π  (hはプランク定数,最後の文字は円周率のパイ) εqは測定する物体の位置の誤差,ηpは位置を測定したことによって物体の運動量に生じる乱れです。もし位置が誤差ゼロで測定できたら運動量の乱れは無限大になり,測定してもめちゃくちゃな値がランダ

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    yamifuu 2012/01/16
  • ハイゼンベルクの不確定性原理は破れる 小澤の不等式の衝撃

    「小澤の不等式」をご存知でしょうか。ハイゼンベルクの不確定性原理を修正する新たな式で,測定の限界をハイゼンベルクの式よりも拡張しています。名古屋大学の小澤正直教授が2003年に提唱しました。弊誌でも何度かご紹介したことがあります。 最近,小澤の不等式に再び注目が集まっています。お問い合わせも頂いておりますので,昔の記事を無料配信することに致しました。2004年9月号「物理学の常識に挑む数学者」です。ご覧頂けましたら幸いです。 記事のご紹介はこちら→2004年9月号「素顔の科学者たち」のご紹介 ダウンロードはこちら→物理学の常識に挑む数学者 (1月16日追記) 続報はこちら→ハイゼンベルクの不確定性原理を破った! 小澤の不等式を実験実証

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    yamifuu 2012/01/16
  • 準結晶はどこまで解明されたか|日経サイエンス

    5回対称性をもつ準結晶の発見は,今世紀後半の固体物理学で最も衝撃的な事件であった。現代の物質観で“あってはならないもの”だったからである。150年以上にわたって培われてきた結晶物質の基テーゼは「周期性」であった。つまり,単位となる格子が空間をすき間なく埋め,しかも全体を並行移動できる様式でしか,結晶物質は存在しえないというものである。ここから,2,3,4,6回対称性は存在しても,5回対称はありえないことになる。 理論自体がいくら正しくても,自然は人知を超える秘密を隠していたのだった。19世紀半ばから営々と築き上げてきた物質観は,根底からくつがえされた。そのキーワードは「準周期性」だ。これは中途半端な周期という意味ではなく,「ある種の高い秩序性(たとえばフラクタル構造)をもっているのに,既存の周期性という概念に収まりきれないもの」という意味である。 大楼閣の崩壊を見逃すほど物理学者はおめで

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    yamifuu 2011/10/05
  • 悪用される科学|日経サイエンス

    化学物質や医薬品が健康に及ぼす危険性を解明することは,科学におけるとりわけ複雑な課題だ。人間に毒性物質をべさせ,どのくらいの量でガンになるか調べるわけにはいかない。そのため動物実験をしたり,実際に何らかの危険物質にさらされてしまった人について調査したりする。 どちらの研究方法にも不確実性がつきもので,科学者は証拠から因果関係を推測して人間を危険から守る手段を示さなければならない。絶対に確実だといえることはきわめてまれなので,そこまで厳密な証拠が求められるようなら規制や計画など実施できないだろう。政府は入手できる最大限の証拠にもとづいて有害化学物質の制限値を設定し,医薬品の安全性を判断しなければならない。 不確実性は科学に内在する問題だが,それをでっちあげることは全く別の話だ。業界の利益を脅かすような問題が起きると,業界団体がその問題の研究を始める例がここ30年間で非常に増えている。 例え

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    yamifuu 2011/09/04
  • 祖先はアフリカ南端で生き延びた

    現在,世界の人口は70億に近づきつつあり,ホモ・サピエンスがかつては絶滅危惧種だったとは想像しにくい。だが,現代人のDNAの研究から,その昔,私たちの祖先の人口が劇的に減った時期があることがわかっている。 人類がいつ誕生し,いつ絶滅しかけたのか,正確にはわかっていない。だが化石記録から,人類の祖先は19万5000年前より少し前にはアフリカ中に広がっていたと推測できる。そのころは気候が穏やかで物が豊富にあり,生活は快適だったようだ。だが,約19万5000年前に状況は悪化した。地球は「海洋酸素同位体ステージ6」(MIS6)と呼ばれる長い氷期に入り,これが約12万3000年前まで続いた。この時期の気候は寒冷で乾燥しており,アフリカ大陸のほとんどは,住むのに適さない土地になっただろう。 地球を襲ったこの氷期の間に,人口は危機的と言えるほど急激に減少し,子どもを作ることができる年齢の人は,1万人以

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    yamifuu 2010/10/13
  • グラフェン 鉛筆から生まれたナノ材料

    鉛筆で線を引っぱるたびに,物理学やナノテクノロジー分野でいま最もホットな新素材「グラフェン」の小片が生み出される。このグラフェンは鉛筆の芯の材料であるグラファイト(黒鉛)から生まれる。グラファイトは炭素だけからなる物質の1つで,平らに並んだ炭素原子の層がいくつも積み重なってできており,何世紀も前からグラファイトのこの層状構造は知られ,層に分けようと試みられてきた。この1枚の層はグラフェンと名付けられ,六角形の網目状に結合した炭素原子のみからなり,厚みは炭素原子1個分しかない。 グラフェンの単離に成功したのはつい最近で,2004年に著者のガイムらはグラファイトを力ずくで引き剥がした破片からグラフェンを作り出した。セロハンテープにグラファイトの薄片を貼り付け,テープの粘着面で薄片を挟むように折り,再びテープを引き剥がす。これを繰り返すことによって薄片を剥がし,どんどん薄くしていくことでグラフェ

    グラフェン 鉛筆から生まれたナノ材料
  • 物理定数は変化する?|日経サイエンス

    決して変わらないもの,それを物理学者は自然定数と呼ぶ。光速cやニュートンの重力定数G,電子の質量meなどの定数は,宇宙のいたるところで常に同じ値をとるとされている。物理学の理論は定数をもとに構築され,私たちの宇宙の構造は定数を用いて定義されている。物理学は,定数をより精密に測定することで進歩してきた。 しかし驚くべきことに,いかなる定数の予測も証明も,いまだに成功したためしがない。ただひとつ一貫しているのは,その値の多くがたとえわずかでも違うと,生物などの複雑な構造は存在できなくなるということだ。定数を説明しようとする試みは,自然を完璧に統一的に記述する「万物の理論(究極理論)」を構築しようとする取り組みを後押しする力となってきた。物理学者は究極理論を用いれば,それぞれの自然定数が特定の値をとる理由を論理的に示せるだろうと期待してきた。究極理論が一見気まぐれな世界の根底にある秩序を明らかに

    物理定数は変化する?|日経サイエンス
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    yamifuu 2008/12/09
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