現在、コンピュータのユーザ・インタフェースがハードウェアの側から変化しようとしている。 有機ELディスプレイやフィルム状の基板などにより、ディスプレイを薄く透明にしたり曲面に合わせて曲げることが可能になりつつある。 また静電容量センサを使うと、物の表面を触ったり手を近づけたりする動作が検出できる。つまりディスプレイやセンサを使うと、 いろいろな物の表面をインタフェースにできるようになってきたのである。 この状況を捉えて、コンピュータ関係の最大の学会であるACMが2008年6月の学会誌で「オーガニック・ユーザ・インタフェース」 という特集を組んだ。このオーガニックは有機材料を使ったディスプレイという意味も含むが、より広く生物のように多様な形の物をユーザ・ インタフェースとして使うという意味も込められている。 この特集号を編集したクイーンズ大学のヴェテゴール教授とソニー・コンピューターサイエン