シュンペーターは、処女作『理論経済の本質と主要内容』(1908年)で、「均衡」を大前提としたアダム・スミス以来の経済学に異議を唱え、静学としてのワルラス一般均衡理論の意義を解説しました。 そして、第1の主著『経済発展の理論』(1912年)では、新結合の遂行(イノベーション)こそが進化の原動力で経済を動態的に発展させていくと説き、発展のメカニズムを論じました。 第2の主著『景気循環の理論』(1939年)では、経済を波動として捉えて動態的発展を長い時間軸で検証し、第3の主著『資本主義・社会主義・民主主義』(1942年)では、3つの社会経済モデルを取り上げながら新しい未来を拓く必要があることを論じています。 そこで、シュンペーターの3つの主著をもとにして、その思想を個人的な視点から簡単に整理します。 第1の主著『経済発展の理論』(1912年) 第1の主著『経済発展の理論』(1912年)では、新結
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