名古屋駅から和歌山県南部へ走る、JR特急「南紀」。実は途中で、JRではない鉄道路線を走ります。 【画像】ここがJRだったなら…!「伊勢鉄道」のルートと風景を見る それは三重県の第三セクター「伊勢鉄道」です。四日市と津の2つの都市を、近鉄と並行して最短距離でむすびます。もともとはJRの前身である国鉄の「伊勢線」でしたが、開業後わずか14年で第三セクターへ転換し、今に至るという歴史を持ちます。 伊勢・新宮方面へはJR関西本線・紀勢本線経由だと、内陸の亀山まで大きく回り道することになります。それでは所要時間などでライバル近鉄に太刀打ちできないので、伊勢鉄道を経由してスピーディに運行しているのです。名古屋から松阪・伊勢市・鳥羽方面をむすぶ快速「みえ」も、やはり伊勢鉄道経由です。それぞれ、伊勢鉄道内を通過するごとに、相応の運賃が伊勢鉄道へ支払われています(逆に伊勢鉄道はJRへ車両使用料を支払う)。