CAPの定理が何故最近話題になっているかについての説明などは他サイトに任せることにして、このエントリではCAP定理の技術的な解説、および、CAP定理をより分かりやすく、かつ(簡単に言えば)より正確にした「PACELC定理」の解説を行います。 PACELCの定理とは、エール大学のAbadi氏が提唱しているもので、CAPの定理のいわば発展形です。CAPの定理の「難しい版」と思われていることがあるようですが、そんな事はありません。むしろ、多くの学生がCAPの定理で苦労するのを見たAbadi氏が、学生に分かりやすく説明するために考えたものなので、CAPの定理をより分かりやすくしたものと言えます。ただ、それだけでなく、CAPの定理には入っていなかったLatency(≒レスポンス時間)の概念も合わせて捉えることで、より正確に分散データベースの特性を考えられるようになっています。 ではまず、第一回目はC
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