勝手に部屋は散らかるのに、勝手に仕事は片付かない。 これは重要なことだ。つまり、どちらも「自分でやっていることなのに」だ。 ここにユビキタスの本質がある。そして、アイデアに出会うための戦略がある。 いつのまにか散らかっている机、部屋。私は、この「いつのまにか」の力を自分にプラスに働くようなシステムをつくりたいと考えてきた。たとえば、いつのまにか、「ある英単語」を覚えている。そういう世界だ。 Memoriumは眺めるインタフェースという提案をした。眺めるインタフェースというのは、持続的な情報提示が可能にする、生活のすきま時間を利用して情報を獲得していくインタフェースだ。 たとえば、メインタスクがある場合でも、それ以外の周辺の物を視野に入らないように遮断するような環境を作り出さない限り、周辺にあるほかの物が必然的に視野に入ってしまう。また、人間 はさまざまな原因(たとえば、水を飲む、トイレにい