財務諸表危険度分析プログラム「フロードシューター」を開発した会計評論家・細野祐二氏は、ライザップやZOZOなどの資金繰りの悪化を予言し、的中させてきた。赤字決算に転落したソフトバンクグループの窮状もかねて指摘。破綻は現実味を帯びているのか。 *** 「ボロボロ、真っ赤っかの大赤字。まさに大嵐というような状況だ」 15年ぶりの営業赤字決算を11月6日15時に発表した説明会の冒頭で、孫正義会長兼社長はこうアケスケに話した。彼は一般向けのプレゼンテーションが非常に上手だ。決算説明1時間、質疑応答1時間、合計2時間の長丁場だったが、孫氏はこれらをすべて一人でこなした。質疑応答を聞いていてもそつがなく、専門用語の使用を極力避け、素人受けのするストーリー展開に持ち込む。取材するマスコミの勉強不足もあるものの、孫氏の頭脳の良さを感じた。 プレゼンの出来は良く、結果的にその翌日のソフトバンクグループ(SB