10月2日、「ユニティー出発」(「出発」と書いて「たびだち」と読む)という名の生活保護受給者向け無料・定額宿泊所の運営者が脱税容疑で逮捕された。逮捕に伴い、この施設の劣悪な環境とあからさまな「生活保護費のピンハネ」を、貧困ビジネスの代表例として各メディアが報道したため、名前を記憶している読者も多いかと思う。 こうしたユニティー出発に限らず、各地で「生活保護費を一旦全額預かり受給者には申請があるときだけ手渡す」「宿泊施設を提供する見返りに行政からの生活保護費を横取りする」という貧困ビジネスが問題となっている。 注目すべきは、これら貧困ビジネスの運営者たちが口をそろえて、「生活保護受給者の自立を支援する」を大義名分として唱える点だ(ユニティー出発が「出発」とかいて「たびだち」と読ませることが象徴的である)。 「生活保護受給者は支出を管理できないので、代わりに支出を管理してあげる」「適切な金銭感