実験的に修復された漆器を手に取り、確認する熊谷賢・陸前高田市立博物館副主幹(右)と神庭信幸・東京国立博物館特任研究員=東京都台東区の東京国立博物館で、後藤由耶撮影 <1面からつづく> ◆陸前高田 がれきから46万点回収 全国から支援の輪 2011年3月11日、太平洋に面した岩手県陸前高田市の市街地は高さ15メートルを超す巨大津波に襲われた。市立博物館や市立図書館など四つの文化施設は収蔵品もろとも水没し、職員27人のうち19人が犠牲となった。現役の学芸員で生き残ったのは、市立博物館副主幹の熊谷賢(くまがいまさる)さん(49)だけだった。発生時、海岸近くの「海と貝のミュージアム」にいたが、約1・5キロ離れた3階建て市役所の屋上に避難し、一命を取り留めた。 19日後の30日から、熊谷さんと博物館勤務経験者らは海水とヘドロにまみれた収蔵品を回収し、市街地から山間部へ16キロ入った旧生出(おいで)小
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