笹木繁男『ドキュメント 戦後美術の断面 作家の足跡から』が発行された。副題が「空爆の焦土から立ち上がった美術―大観、フジタ、龍子、梅原龍三郎から靉光、松本竣介、中村宏までの70名―」というもの。戦前から戦後にかけて活躍した日本の画家・彫刻家70名を取り上げて、基本的な年譜から画家のエピソードまで詳しくおもしろく書かれている。笹木は「新しいスタイルの年譜」と自称しているが、その試みは成功していて本当におもしろい。 本書のサイズはA4判、カラー口絵が32ページ、図版が279点も掲載されている。本文は2段組みで455ページ、口絵と併せて495ページという大著だ。単純に割り算しても、作家一人あたり400字詰め原稿用紙で平均35枚も充てている。まさに戦後美術家の百科事典、伝記の集大成とも言えるほどだ。これ1冊あれば、主要な作家の伝記は間に合うだろう。笹木は「掲載作家すべての戦前・戦中期の出品展覧会、
![笹木繁男『戦後美術の断面』が発行された - mmpoloの日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/88d9b180bc70605356bc78e78cf149d4335422f2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fm%2Fmmpolo%2F20141029%2F20141029001106.jpg)