明治時代の印刷職人がえりすぐりの作品を寄せた全5巻の見本集「花の栞(しおり)」のうち、3冊(1、2、4巻)が兵庫県丹波市柏原町柏原の民家で見つかった。国内外の印刷物を収集、展示する印刷博物館(東京)の学芸員によると、高度な作品が集められていることから「印刷業界の万葉集」とも評され、「一般販売されておらず、発見は非常に珍しい」という。(真鍋 愛) 見本集は業界の技術向上を目的に、東京にあった印刷会社「東京築地活版製造所」の3代目社長曲田成(まがたしげり)が、全国の同業者に呼び掛けて生まれた。第1巻は、1893(明治26)年に発刊され、寄稿した約100社に配られた。 当時、日本の印刷業界には最新技術である活版印刷のほか、版画の手法としても知られる石版印刷、江戸時代に最盛期を迎えた木版印刷と、新旧の印刷法が混在していた。そこで、職人たちは最も得意な手法で文字や絵を印刷した作品を見本集に寄せ、腕を
旧日本陸軍の二等兵をモチーフとした会田誠さんの巨大アート。「自分史上最大サイズの立体アート」という。高さ7メートルの天井からつり下げた=兵庫県立美術館 日本を代表する現代美術家の一人、会田誠さん(53)が、旧日本軍の兵士をモチーフに制作・発表した大作が、インターネットのSNS(会員制交流サイト)で、「英霊を愚弄しているよう」「批評精神にあふれ、メッセージ性がある」などと、賛否両論の議論を呼んでいる。 兵庫県立美術館(神戸市中央区)で開催中の企画展「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」(3月17日まで)で展示されている新作インスタレーション(空間芸術)「MONUMENT FOR NOTHING(モニュメント・フォー・ナッシング)V~にほんのまつり~」。 同展は、「ヒーロー」「ピーポー(普通の人々)」や「まつり・まつりごと」をキーワードに、昭和・平成の美術や大衆文化を振り返る内
松方幸次郎のコレクションだったことが分かったタペストリー「庭園に集う人々」(18世紀、女子美術大学美術館蔵) 女子美術大学美術館(神奈川県相模原市)が所蔵する、18世紀欧州のタペストリー(室内装飾用の織物)「庭園に集う人々」が、神戸ゆかりの実業家松方幸次郎による膨大な美術収集品「松方コレクション」の一つだったことが、姫路市立美術館の谷口依子学芸員の調査で判明した。同館で10日に開幕するタペストリー展「イメージを織る」に出品される。 松方は、1910~20年代の欧州各地で1万点を超える美術工芸品を購入。モネやルノワールら印象派絵画の名品も多数含み、当時は世界屈指の個人コレクションだった。英仏に一部を残し、日本に送られた約1300点は戦前、昭和恐慌のあおりで差し押さえられ、数回にわたる売り立てで国内外に散逸した。 「庭園に-」は縦291センチ、横470センチのつづれ織りの壁掛けで、18世紀前半
大相撲の横綱でモンゴル出身の鶴竜関が19日、兵庫県豊岡市但東町中山の日本・モンゴル民族博物館を訪れ、資母小学校の児童ら約100人の歓迎を受けた。展示品の豊富さに驚いた横綱は「行く先々で博物館の良さを伝えていきたい」と話した。 同小の児童たちは2年前から、モンゴル出身力士が所属するすべての相撲部屋に、但東への来訪を熱望する手紙を送り続けてきた。豊岡市も働き掛け、19日の大相撲京丹後場所と20日の同丹波場所の合間に実現した。 モンゴル国旗を振る児童や住民に出迎えられた鶴竜関は、学芸員の案内で移動式住居「ゲル」などを見学。ヒツジの骨でできたおもちゃを見て「祖母の家でよく遊んだよ」と懐かしみ、「モンゴルそのまま。知らないものも多かったし、もっとゆっくり見たい」と、本格的な展示品の数々に目を丸くしていた。 花束を手渡した同小6年の児童(12)は「横綱の手はぷにぷにしていた。テレビで応援するので来場所
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