デジタル教科書は「指導者用」からスタートした 「デジタル教科書」と聞けば、一般的には子供たちが使う教科書のデジタル版といったイメージが想起されるでしょう。けれども、2000年代に日本で最初に提供された「デジタル教科書」は指導者用でした。児童生徒向けの端末数は限られていましたし、その多くがPC教室にあったことから、学習者向けより指導者向けの方が実用的だったからだと思われます。 とはいえ、当時の指導者用デジタル教科書は、評判がいまひとつでした。インターフェースが分かりにくい、動作も貧弱、ほぼPDFと同じではないか、と評価される製品もありました。 それでも今では機能やコンテンツが充実し、すっかり学校現場に定着しているようです。筆者が取材した先生方も、教科書出版社の担当者も、そう声を揃えていました。実際、令和6年度版からは、教師用指導書にデジタル版を標準で同梱する会社が増えています。もはや「授業で
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