NHKスペシャルなどで老人漂流、老後破産が話題になっている。 高齢者の貧困問題だ。 生活保護基準以下で暮らす高齢者が大勢いらっしゃることが明らかになっている。 わたしの所属するNPO法人ほっとプラスには、生活困窮状態にある人々からの相談が日常的に寄せられている。 当然、65歳以上の高齢者からの相談も多く寄せられる。 この背景にあるのは、年金支給水準の低さや無年金、預貯金の枯渇、医療や介護負担の重荷などさまざまである。 高齢者は、基本的に働くことは難しい場合がほとんどである。 そのため、収入はこれまでの預貯金や年金、仕送りなどに頼らなければ生活ができない。 生活保護受給世帯の45,2%が高齢者世帯である(平成25年7月:厚生労働省・被保護者調査)ことからも理解できるように、高齢期は貧困のリスクが高まる。 そのような高齢者の貧困を防ぐために、先進諸国の社会保障制度は整備されてきた。 だから、社
ファレル・ウィリアムスの大ヒット曲「HAPPY」にのせて様々な人たちが踊る動画が今年に入ってから世界的なムーブメントになっている。これは言わば「恋するフォーチュンクッキー」の世界版で、すでに147カ国、約1800本ものご当地版HAPPY動画がYouTubeにアップされ、いまもその数は増え続けている。 「HAPPY」は「恋チュン」のように決まった振り付けはないため、練習の必要もなく、それぞれが自由きままに踊っているところを撮影し、つないでいくというきわめてシンプルなものだ。 日本では4月末に公開された原宿版が大きな話題を呼び、阿波踊りの徳島版など次々にご当地版が作られ始めている。 昨年東京から故郷福島に拠点を移した私は、原宿版に刺激され、地元・福島版の制作を思い立った。被災地ということで、いまだに道行く人がみなマスクをしている暗い街というイメージを持たれがちだけれど、実際、ほとんどの人は普通
■パリーグ優勝予想はソフトバンク オープン戦の取材を続けながら評論家など関係者の声を拾うと、そのほとんどがパ・リーグの優勝予想にソフトバンク・ホークスの名前を挙げる。オープン戦は、15勝2敗2分の成績で、ぶっちぎりの1位で終えた。しかも、その内容が素晴らしい。 表を参考していただきたいが、12球団で、唯一チーム打率を3割に乗せ、チーム得点も100点台。本塁打、盗塁も1位で、おまけに、チーム防御率、失点までのすべてが断トツだ。きっと球団上層部は、ウハウハでしょうがないと思っていたが、実は、キャンプ中に話を聞いていた王貞治・球団会長の口から出たのは意外な言葉だった。 「ほんとは、こんなことはしたくなかったんだ」 こんなこと……が何を示すかは、すぐにわかった。 ■お金をかけた補強はしたくなかった 「お金をかけて外から選手を補強していくというチーム編成は、歪なんだ。昔、どこかのチームがやっていたが
社会学のみならず、広く社会科学ないし人文学の世界において、ここ数年来、「承認」概念をめぐってはさまざまな議論がなされてきました。現代社会を語る上で、一種のキーワードとなっている観もあります(斎藤環『承認をめぐる病』日本評論社、2013年参照)。たとえば、2008年に起きた秋葉原での無差別殺傷事件。家族と離れ、派遣労働者として職場を転々とする犯人が求めていたのは、他者からの「承認」であったと、しばしば語られてきました。そして、とりわけ彼の場合は、ネット上でのつながり――たとえ罵倒や冷笑であっても、何らかのレスポンス――を求めていたのだとも論じられました。 現代社会を生きる人々は、さらに言えば現在の若者たちは、それほど強く「承認」を求めているのでしょうか。 この問いに対して、私の中に解答はありません。ただ思うことは、いつの時代にも若者たち(まだ何者でもない者たち)は、周囲や社会からの承認を求め
靖国神社に行ってきた。 靖国神社安倍首相の靖国参拝について改めて考えてみたい、と思ったからだ。 昨年末の参拝には、中国や韓国が激しく反発。米政府が「失望」を表明したほか、欧米のメディアも厳しく批判した。こうした海外の反応を受けて、国内でも外交や経済への影響を懸念する論評がある一方、逆に不当な干渉だと声高に反発する人たちもいる。 海外の視線に対して敏感であることは大切だろう。だが、靖国問題というと、外交的な側面ばかりが強調されすぎるような気がする。本当は、それ以上に、日本人自身が日本のこととして、この問題をもっと考える必要があるのではないか。そんな思いで靖国神社を訪ね、同神社の意義や価値観を示す遊就館の展示を見直した。 祀られるのは天皇のために戦った軍人軍属この神社の歴史は、幕末から明治維新にかけて功績のあった志士らを祀った東京招魂社に始まる。明治天皇の命で、1879(明治12)年に靖国神社
24年間の野球生活にピリオドを打った前田智徳選手は1990年代以降で間違いなくナンバーワンのバッターだろう。前田選手は、2つの時代を乗り越えた。ひとつは怪我をする前。ホームランをどこかで意識してフルにバットを振っていた時代で3割は当たり前でホームランも打てる。日本人で常に3冠王を狙える位置にいるバッターだった。 [表]CS出場の広島 ”死んだふり”南海との共通点 初対面の前田にかけた言葉 2度に渡るアキレス腱断裂の怪我を負ってからは、ホームランを捨て、次の時代を切り開いた。2000本安打は、野球の神様が、そんな怪我と真剣に向き合って、努力を続けた前田選手に与えたプレゼントだと思った。 前田選手は、1989年のドラフト4位。私と現役時代は重なっていないが、彼が入団3年目につけていた背番号「31」は、“私に憧れて”という光栄な話も人伝てに耳に入っていた。あれは、いつだったか。甲子園での広島戦の
確かに、スタンドを埋めていたブラジル人たちも大喜びだった。 我らがセレソン(ブラジル代表)の試合でもないのに、わざわざ市街地から20キロ以上も離れた森林の中にあるスタジアムに足を運んだのだから、4-3というシーソーゲームの価値はプラスアルファのスペクタクルがあったに違いない。 しかし、日本はブラジル人と同じように喜んでいてはいけないはずだ。 間違っても、イタリア相手に善戦、健闘したなどと思ってはいけない。その時点で、今後の伸びしろは失われてしまう。 客観的に言えば、突き付けられた現実は極めて厳しいものだった。 公式大会で2連敗し、グループリーグ敗退が決定した。それが、今回のコンフェデレーションズカップで残された現実だ。 問題視すべきは、ザッケローニ監督の無策ぶりにもかかわらず、イタリア戦後の記者会見で、ザッケローニ監督の口からグループリーグ敗退という結果に対する反省の弁を聞くことはなかった
安倍首相は、念願の憲法改正に向けてテンションが高まっているらしい。外遊先でも、改憲を夏の参院選の争点にする意向を改めて示し、「まず国民投票法の宿題をやる。その後に96条から始めたい」と述べた。 サウジアラビアでスピーチする安倍首相(首相官邸HPより)第96条は、憲法改正の手続きを定めた条文。改正の発議のために必要な「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」を「過半数以上の賛成」にして、改正を容易にしようというのが、今回の改正の狙い。ただ、「96条から」との発言からも明らかなように、これはほんのとば口に過ぎない。では、ゴールはどこにあるのか。 自民党は、昨年4月に「日本国憲法改正草案」を決定している。マスメディアでは、この問題となると、第9条を書き換えて軍隊である「国防軍」を設置することばかりがクローズアップされがち。確かに、それは重要なテーマではあるが、自民党が目指すゴールは、そういうレベルの
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