週刊ダイヤモンド編集部 【第22回】 2008年03月07日 フリーターこそ、快進撃を牽引する原動力 デジタルハーツ社長 宮澤栄一 「フリーターに怠け者はいない。活躍の場が与えられていないだけだ」――デジタルハーツ社長の宮澤栄一はこう言い切る。 宮澤が率いるデジタルハーツは、設立からわずか7年で「デバッグ」の専業最大手に成長した注目企業。デバッグとは、IT企業や家庭用ゲームメーカーなどから依頼を受けて、家電製品やソフトウエアのバグを見つけ、不具合を修正する仕事だ。 驚くことに、同社の正社員はなんと全員が元フリーターだという。社会からなにかと白い目で見られがちなフリーターこそが、同社の快進撃を牽引する原動力となっているのだ。 1972年、栃木県に生まれた宮澤は、若くして実家の会社の「清算」に2度も立ち会った。 1度目はカメラ工場が倒産した小学校2年生のとき。長男だった宮澤は、家に押