2024年春に金沢から敦賀(福井県敦賀市)へ延伸開業する北陸新幹線。沿線では駅の整備などが急ピッチで進み、初の新幹線を迎える福井県は観光交流の増加や地域活性化に向けた「100年に1度のチャンス」と期待する。 すでに新幹線の駅舎が姿を現した福井駅には、JRのほかに2つの鉄道が発着する。東口に高架駅を構える第三セクターのえちぜん鉄道と、西口駅前広場に乗り場があり、市内中心部では路面を走る福井鉄道(福鉄)だ。どちらもかつて存続問題が浮上したが、地域の支援を受け経営を再建。2016年3月には両鉄道の直通運転を開始し、全国的に地方鉄道の苦境が続く中で利用者数の増加を成し遂げた。 再建とともに、福鉄は床面が低く乗り降りしやすい低床式の路面電車タイプの車両F1000形「フクラム」を2013年以降4編成導入した。初代の登場から10年目となる今年、モデルチェンジした後継の低床車両F2000形「フクラムライナ