プレゼンテーションは、「必要だが獲得に時間のかかる」スキル 1999年だったと記憶しています。当時勤めていたコンサルティング企業で、プレゼンテーション資料作成時のガイドラインがガラッと変わったことがありました。字体やサイズ、配色など多岐にわたって指示がありましたが、特に強く記憶に残っているものに、写真の活用がありました。 指示は、クリップアートなどのイラストを控え、伝えたいメッセージを象徴する写真を使うようにというものです。いまでこそ写真を使うのは一般的ですが、当時はとても思いきった指示のように感じました。 振り返ってみると、そのあたりから「伝わるプレゼンテーション」に関する研究は、ある一定の方向に向かって進化してきたように感じます。そして、今回ご紹介する『プレゼンテーションZEN』(著:Garr Reynolds、訳:熊谷小百合、ピアソンエデュケーション)に、その進化のエッセンスがありま