KANSAI CEDECで立命館大学ゲーム研究センターは「ゲームの『ナラティブ』がどうしてこれほど問題になるのか?」というパネルディスカッションを実施しました。セッションでは、ふだんゲームで当たり前のように扱われている「物語」や「物語体験」という行為について、「物語を体験するプレイヤー」との関係性の中で、あらためて捉え直すことの重要性が指摘され、さまざまな議論が展開されました。 登壇者は立命館大学ゲーム研究センター&国際大学GLOCOMの井上明人氏、立命館大学ゲーム研究センターの吉田寛氏、そしてユニティ・テクノロジーズ・ジャパン&慶應義塾大学大学院KMD研究所の簗瀬洋平氏です。このように議論は学術的なバックグラウンドから展開されたため、今ひとつゲーム開発者にとって腹落ちしにくい部分もありました。そこで本稿では内容を大ざっぱに整理しつつ、議論の概要についてレポートします。 さて、ナラティ
米国の市場調査企業DFCインテリジェンス社から、“ゲーム市場の世界的な売上は、2018年度には1000億ドルまでに上るだろう”との調査結果が発表され、複数の海外メディアより報じられています。 DFCインテリジェンス社によれば、2014年度のソフトウェアセールスは640億ドルになると予想されており、主な理由はモバイル向けゲームタイトルの急速な成長が挙げられるとのこと。更に、今後数年に渡ってモバイル向けゲームは市場を牽引して行き、2018年度のソフトウェアセールスは1000億ドルにまで上るとも想定されています。 同社アナリストのDavid Cole氏からは、「新世代のコンソールはよくやっているが、ブラジルやロシア、インドや中国と言ったBRIC諸国のモバイル向けゲーム業界は更に成長していくと予想される。2018年度にはコンソールやPC、モバイルプラットフォームによるソフトウェアセールスは均等
任天堂、NFC機能を利用したフィギュア展開を発表 ─ 複数タイトルと連動し、新たな形のプラットフォームを提案 任天堂は、本日公開した決算説明会の社長発表において、ビデオゲームとの連動性を有する、NFC機能を埋め込んだフィギュア群の展開を公開しました。 NFCこと「Near Field Communication」とは、簡単に言えば「かざす」だけでデータ通信のやりとりを可能とするもので、昨今では電子マネーの決済などで活躍する場面が増えています。 キャラクターIPを積極的に活用していく方向性を明らかとしていた同社はこのたび、ライセンス事業の拡大と共に、キャラクターIP資産の新たな運用として、ビデオゲームとの連動性を含めたNFC機能を埋め込んだフィギュア群の展開を発表。同社はこの商品群を、「NFP」という開発コード名で呼び、NFP自身をプラットフォームとして捉える姿勢を露わとしました。NFP
バンダイナムコホールディングスは、2014年3月期の第2四半期決算を発表しました。 それによると、売上高が2285億2800万円(同年前期 2.7%増)となりましたが、営業利益は263億8900万円(同年前期 24.9%減)となりました。なお経常利益は285億5300万円(同年前期 21.8%増)となり、四半期純利益は196億700万円(同年前期 213.2%増)でした。 トイホビー事業に関して、国内では「獣電戦隊キョウリュウジャー」や「ドキドキ!プリキュア」などの定番キャラクターや、女児向け新規キャラクター「アイカツ!」などが好調に推移したことを明かし、海外では欧米地域で「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が好評を博し、アジア地域においては、日本と連動した展開によるキャラクター玩具やプラモデル、カード商材などが人気を獲得。反面、円安に伴う原価増により粗利率
■ゲームソフトの紹介文、どこがヘンですか。 みなさん、入社おめでとうございます。今日は研修にお招きいただき、ありがとうございます。 これから皆さんは、各部署に配属されます。そこでは「ゲームソフトの内容を人に伝達する」という仕事が、必ずあるでしょう。広報の方であれば、雑誌などのメディアの人に。パッケージソフトの営業部門であればバイヤーの方に。開発の方であればプロデューサーに。そんなとき、文章を書くうえでの注意すべきポイント、ちょっとしたコツなどをお話させていただきます。 さて、皆さん。 皆さんのデスクのうえにはゲーム専門誌、ゲームを紹介している一般雑誌、ゲーム会社のWebサイトに掲載されているソフト紹介記事が、たくさん並んでいるかと思います。今日のテキストとしてお配りしました。ざっと目を通していただいて、何か気づくことはありますか? 気づいたら手を挙げてください。 (一同静か)
スウェーデンのメーカーであるHansoft AB(以下、ハンソフト)は、同社が提供するプロジェクト管理をサポートするツール「Hansoft」をカプコンが導入したと発表しました。 「Hansoft」は、ゲームやソフトウェア開発に不可欠な共同を実現するためのツールです。複雑な開発プロセスを明確化するほか、さまざまな機能によってチームメンバーが最大限に力を発揮したり、マネージャーや幹部社員が無駄な時間をかけずにプロジェクトについてについて把握できたりと、最適な作業環境の提供を可能としています。 カプコンでプロジェクトマネージャーを務める有川徹氏は「最初にHansoftを導入したチームメンバーの反応は、このツールが開発現場にふさわしいものであることを予感させ、その後の展開スピードは、それを確信へと変えました。Hansoftによって、これまでは実現出来なかった、複雑な開発プロセスの明確化が可能と
今回のGDCで任天堂は2つの開発者向けセッションを予定。最初に行われたのは「Nintendo Wii U Application Development with HTML and JavaScript」(HTMLとJavaScriptを使ったWii Uアプリケーション開発)と題したセッション。講師は任天堂の環境制作部の島田健嗣氏です。 Wii Uの最大の特徴であるWii U GamePadは、手元にある第2のスクリーンとして、テレビ画面と連携することによって、多くの人々と体験を共有しながら、操作性の良さを同時に実現することができます。任天堂は昨年末の発売から、ゲームソフトだけでなく、『YouTube』や『ニコニコ動画』、あるいは『Wii Street U』といったアプリケーションをリリースしてきました。これらは元々、ウェブサービスとして提供されているものですが、リビングでの体験へと変化
オーストラリアのクイーンズランド大学のダニエル・ジョンソン教授のチームが行った最新の調査で、子どもはテレビを見るよりもゲームをする方が良い影響を与えるとする結果が公表されました。 ABCニュースの報道によると、調査では、オーストラリアの2〜5歳児は政府が推奨する「1日1時間まで」という制限を超えてゲームを遊んでいることが明らかになりました。さらに92%の家庭には、家庭用・携帯用ゲーム機をはじめ、iPadなどのタブレット端末を含むゲーム端末があるといいます。 ただ、こうした状況は決して悪いわけではなく、ゲームをすることで、自尊心や精神の発達を促し、ひいては身体的な発達にも効果があるとしています。ただし、もちろんやり過ぎは厳禁ですし、特定の状況(適度な運動をしているなど)でのみ、こうしたプラスの効果が出るということです。 こちらからABCの報道したTV映像が見られますので、興味のある方は
コナミのCareen Yapp氏は、gamescom 2012のパネルディスカッションにて、ソーシャルゲームパブリッシャーとしての売上が1位のジンガに次ぐ世界2位であると語りました。 昨年のコナミのソーシャルゲーム事業の売上は367億円でした。一方1位のジンガ(『FarmVille』『CityVille』などの開発会社)は11億2000万ドル(1ドル=79円換算で884億8000万円)と、売上高の単純比較では2倍強の開きがあります。なお、ジンガはフェイスブックをプラットフォームにするゲームが主で、ワールドワイドに展開している一方、コナミはほぼ日本の市場のみでの売上になっています。 しかし、ジンガはソーシャルゲーム事業のみでこれだけの売上がありながら、今年の報道にもあったように、今年4〜6月期の決算では3844万ドルの赤字を計上しています。 現在、ソーシャルゲームの世界展開を考えるコナ
当社が毎月発行している『Monthlyゲームマーケット・トレンドレポート』も昨秋の発行開始から既に第8号まで発刊を重ねています。そこで、今回はこれまでのトラッキングデータを使い、アクティブゲームユーザー数をはじめとした各種データを通じて、最近半年間のハード視点による各プラットフォームの動向をご紹介いたします。 【図1】はゲーム専用機および汎用機(非ゲーム専用機)の、3か月ごとの月間アクティブゲームユーザー数推移をまとめたものです。左側半分がゲーム専用機、右側が汎用機となっています。各ハードの3本の棒グラフは、それぞれ左から「昨年11月(6か月前)」「今年2月(3か月前)」「今年5月(最新)」のデータ(月間アクティブゲームユーザー数)です。 一番目立っているのは[パソコン]のユーザー数の多さですが、これにはソリティア、マインスイーパのようなプリインストールされたカジュアルゲームのユーザーも含
去る7月1日、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ(通称:コンプガチャ)」に対する規制が正式に運用開始されました。この「コンプガチャ規制問題」は、ソーシャルゲーム市場にとってここ数か月間の最大の関心事であったといっても過言ではありませんが、今回は、一般ユーザーは一体この問題をどの程度認識しており、また理解しているかというテーマを取り上げます。 このたび、当社はゲーム専用機ユーザー5,000人に対し、この「コンプガチャ規制」に関する緊急アンケートを行いました。当社調査によると、ソーシャルゲームユーザーのうち7割から8割は何らかのゲーム専用機を所有しているということが分かっていますので、今回の調査結果がほぼソーシャルゲームユーザーの全体的な傾向を示しているという理解で差支えないと考えますが、今回の調査結果には一部のゲーム専用機非所有ソーシャルゲームユーザーが含まれていない点はあらかじめご了承
前回は、クリプトン・フューチャー・メディア(以下、クリプトン)の熊谷友介氏から初音ミクが如何に誕生したのかを伺いました。そこで、「初音ミク」爆発的普及の背景にクリプトンの二次創作も含めた「クリエイティブな活動」に対するリスペクトのカルチャーがあったことが明らかとなりました。 これが新規キャラクターであった「初音ミク」の認知度を飛躍的に向上させるとともに、様々な企業とのコラボレーションを可能としたのです。その様々形のコラボレーションを果たしながら、その力は『初音ミク -Project DIVA-』シリーズとして本格的にゲームビジネスでも発揮(以下、『Project DIVA』シリーズ、『1st』、『2nd』、『extend』)。更に2009年8月31日、ミクFES'09(夏)で初音ミクはついに2次元の壁を飛び越えます。 最新3DCG技術を駆使しライブパフォーマンスを展開。大成功を収めたのです
GDC3日目の午後、任天堂 情報開発本部 東京スタジオの林田宏一氏が登壇し、ニンテンドー3DS向けに昨年の年末商戦で投入され、世界中で大ヒットした『スーパーマリオ3Dランド』の開発を振り返りました。 林田氏は任天堂電通ゲームセミナーの卒業生の一人で、製品化もされた『ジョイメカファイト』を当時開発したメンバーでもあります。任天堂入社後はマリオシリーズに多数関わり、『スーパーマリオ64』ではプログラマー、『スーパーマリオサンシャイン』ではメインプログラマー、『スーパーマリオギャラクシー』ではレベルデザインディレクター、『スーパーマリオギャラクシー2』からは小泉氏の下でディレクターとなり、今回の『スーパーマリオ3Dランド』でもディレクターを務めました。 様々な奇妙なアイデアがあったが、それはさておき本作の特徴は3D立体視である さて、『スーパーマリオ3Dランド』は3D立体視が大きなテーマでした。
やや、扇動的な見出しをつけましたが、本稿の概要を先に述べます。 PSVitaが2011年12月17日に発売されました。 携帯ゲーム機とはあえて呼びません。この多機能ハードは、使う人の環境によって満足度は大幅に変わります。 まず前半で、私のPSVitaの一言レビュー。「満足度は大幅に変わる」の趣旨を語り、後半ではより多くの人に満足をしてもらうには、どのような改善すべき点があるのかを語ります。 ■東京と非東京 私はPSVitaの発売日当日に3G/Wi-Fiモデルを入手しました。 東京・渋谷にあるビックカメラの開店とともに、予約者の行列に並んで購入。私鉄で一駅乗って帰宅しました。ワクワクした気持ちで箱を明け、付属品装着し、保護シールを貼り、電源を立ち上げました。 システムアップデートがあり、PSN(プレイステーション・ネットワーク)の登録をし、家庭内のWi-Fiと、愛用しているイー・モバイルのポ
2011年9月13日。 ニンテンドー3DSカンファレンス2011に行ってきた。 結論を先に述べる。 「ニュースはなかった。それがニュースだ」 今日のニンテンドー3DS、31作品の新作タイトル発表をうけてゲーム専門誌は、「豪華ラインナップが大公開!」と報じるだろう。 たまたまであるが、私の席の隣には経済誌の記者が座っていた。開幕前に同僚記者同士でフィリピンパブの雑談をしていた。内心、「場をわきまえろ」と思っていた。時は過ぎ、岩田社長のスピーチが終了した。 その瞬間、ひとりの記者は「ソーシャルの話とか、全然出てこなかったな」と吐き捨てるような口調で感想を述べていた。類推するに、その経済誌記者は「ソーシャルを無視した任天堂の見えない次世代戦略」とネガティブな報道をするのだろう。 煽か貶。 つまり、煽(あお)るか、貶(おとし)めるかの報道が大半になってしまった日本のメディアの中で、私はこの場を借り
最初にお断りを申し上げます。 1.数ある匿名掲示板(おもに2ちゃんねる)のまとめサイトがある中で、ふたつのサイトを取り上げていること。 2.管理人に何のお断りもなくこの記事を書くこと。 3.ふたつのサイトに違いはあり、おふたりの管理人の個性も異なることを承知しつつも、以下の原稿で両サイト、両管理人をひとまとめにして書く箇所があること。 4.両サイトは速報性があり、良い記事もあるが、あえて「負の側面」を書くこと。 以上、ご理解のうえ、本稿をお読みください。 今回、私が取り上げますサイトとは、次のふたつです。 「オレ的ゲーム速報@刃」 「はちま起稿」 私はこの両サイトが、ゲームにかかわるメディアにおいて、正面から論じられることがないことを憂いています。 そんな約束事はありませんが、触れてはいけないこと、という暗黙の了解があるかのようです。タブー視されています。理由はあとで述べますが、この状況は
利用者が増えているゲームエンジンの「GameSalad」はHTML5での出力に対応したと発表しました。 「GameSalad」はゲームエンジンというよりはゲーム開発ツールと呼んだ方がしっくりくる、「誰もがゲームを作れる」ことを目指したツール。プログラムスキルが無くてもコードを書かずに、ドラッグ&ドロップを中心とした操作で素材を追加して、動きのパラメーターを設定していくだけで簡単にiOS向けゲームを開発する事が出来ます。今回新たにHTML5としてもゲームを出力できるようになりました。 開発したゲームはウェブサイトに埋め込んでプレイしてもらうことが可能。プラグインを必要としないWebGLを採用していることから、開発されたゲームを遊ぶプレイヤーにとっても嬉しいものとなります。GameSaladの公式サイトでは実際に制作された事例が紹介されています。『Zombie Drop』や『The Secre
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