山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫) 作者: 森鴎外出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/06メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 81回この商品を含むブログ (89件) を見る森鴎外の短編集。 森鴎外も相当有名ですが、やっぱり読んだことはありませんでした。 有名なのは「舞姫」でしょうか。 山椒大夫は、感動の再開を描いた物語。 高瀬舟(いわゆる島流しの刑で使われた舟のことらしい)は、経済観念と安楽死の是非を問うた物語で、短いながら、結構読み応えがあります。 他にもいくつか面白いところがあります。 カズイスチカより 自分が遠い向うに或物を望んで、目前の事を好い加減に済ませて行くのに反して、父はつまらない日常の事にも全幅の精神を傾注しているということに気がついた。宿場の医者たるに安んじている父のresignation(訳注:諦念)の態度が、有道者の面目に近いということが、朧気ながら見えて