築地市場の移転を11月に控え、中央区は、えさを求めて周辺に出てくることが予想されるネズミの駆除に乗り出す。巣穴の封鎖や殺鼠(さっそ)剤の投入に加え、近くの住宅や飲食店、事業所などに、捕獲用の粘着シートを10枚ずつ計約8万3千枚配布する。 【写真】クマネズミ(C)ねずみ駆除協議会 対象は主にドブネズミとクマネズミで、区生活衛生課の担当者は「水が好きなドブネズミは水路伝いにも移動する。『忍者』とも呼ばれるクマネズミは体が小さく、神出鬼没」と説明。感染症を媒介するほか、電線やガス管をかじる危険もあるという。 区は5月と8月、巣穴や下水道のマンホールに殺鼠剤を入れ、植え込みなどにも捕獲用ボックスを仕掛ける。9月からは粘着シートの配布も始める。この事業で総額約2200万円を新年度予算案に盛り込んだ。 担当者は「移転に向けた作業が始まればネズミが異常を察し、動き出す可能性がある。被害を防ぐには先