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ブックマーク / tmaita77.blogspot.com (14)

  • 都内23区の子どもの体力地図

    1月9日に,2013年度の『東京都児童・生徒体力・運動能力,生活・運動習慣等調査』が公表されました。そこでは,都内の公立小・中学生の体力テストの結果が市区別に公表されています。これはスゴイ。 http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/seisaku_sport-6.htm 調査では,握力,上体起こし,50m走,立ち幅跳びなどの種目の記録を合成して総合スコアを出し,それに依拠して,A~Eの5段階の評定がなされます。私は,公立小学校4年生男子のうち,AもしくはBの評価を得た児童の比率を,都内の23区別に出してみました。 以前に,子どもの学力を都内の地域別に計算したことがありますが,はて,体力のほうはどれほどの地域差があるか。下の図は,結果をマッピングしたものです。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110006793455 大都市という基

    都内23区の子どもの体力地図
  • 年収に占める家賃割合

    住に関わる支出は不可避のものですが,とりわけ「住」の費用は家計支出の中でも大きな比重を占めています。 最近は,持ち家が負の遺産になる可能性がある,という認識が高まってか,借家住まいをする人が増えていると聞きます。となると家賃の額,ないしはそれが収入に占めるウェイトがどれほどかに興味が持たれます。 ある不動産業者のサイトによると,家賃総額が年収の25%を超えると家計を圧迫するのだそうです。私は,このラインよりも下に収まっていますが,これをオーバーしている世帯も多いことでしょう。年収に占める家賃割合の平均水準がどれほどかも気になります。 http://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00002/ 私は,2013年の総務省『住宅土地統計』のデータを加工して,ラフな試算値を出してみました。今回は,その結果を紹介しようと思います。 上記の資料には,世帯年収と家賃月額

    年収に占める家賃割合
  • 県別・性別の大学進学率(2015年春)

    この記事では,2013年春の県別・性別の大学進学率を出していますが,データを更新して,今年春の同じデータを作ってみました。男女差を分かりやすくするため,男子の進学率が女子の何倍かという倍率も添えました。 大学進学率は,各県の推定18歳人口に占める,当該県出身の4年制大学入学者の比率です。分子には過年度卒業生(浪人経由者)も含みますので,浪人込みの進学率ということになります。詳しい計算方法は,冒頭のリンク先の記事をご覧ください。文部科学省の「学校基調査」でも採用されている,公的な算出方法です。

    県別・性別の大学進学率(2015年春)
  • 首都圏の年収地図(2013年)

    この調査では,都道府県よりも下った区市町村のレベルにおいて,世帯単位の年収分布が明らかにされています。したがって,このデータを加工すれば,区市町村別の平均年収も計算できる次第です。 県別の平均年収のデータはよく見かけますが,それよりも下りた区市町村レベルのそれはあまり知られていないのではないでしょうか。まあ,ネットアンケートによる「お金持ちの地域はどこ?」みたいな記事はありますが,信頼度の高い官庁統計を使って地図を描いてみるとどうでしょう。今回は,それをしてみようと思います。 調査では,世帯の年間収入が調査されていますが,用語解説によると「世帯全員の1年間の収入(税込)」だそうです。給与のほか,ボーナスや年金なども含むトータルな収入額です。私が住んでいる多摩市(東京)の総世帯の年収分布は,以下のようになっています。年収が判明した63,870世帯の分布表です。

    首都圏の年収地図(2013年)
  • 勉強の得意度と自尊心の関連

    の子どもは自尊心(self-esteem)が低いといわれますが,その傾向は学年を上がるにつれ強くなります。 前回の記事で使った,国立青少年教育機構『青少年の体験活動等に関する調査』(2012年度)によると,「今の自分が好きである」という項目に「とてもそう思う」と答えた者の割合は,小4で30.7%,小5で24.1%,小6で20.9%,中2で8.9%,高2で7.3%というように,どんどん下落してきます。 http://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/84/ 小学校と中学校の段差が大きいようですが,高校受験を見据えたテストの連続で,周囲と比した自分の相対位置を思い知らされることが多くなるためでしょう。よって自尊心の程度が,勉強のでき具合に規定される度合いが高まってくるとみられます。 私は上記調査のローデータを使って,この2つの関

    勉強の得意度と自尊心の関連
  • 面グラフによる年収分布図

    誰もが関心を持つ年収分布ですが,官庁統計では,おおむね100万円刻みの分布が示されています。200万円台は何人,300万円台は何人,・・・1500万円以上は何人,というデータです。 これをグラフ化するとなると,各階級が全体に占める割合(%)を出し,それらをつないだ折れ線を描くのが普通でしょう。これがいわゆる,年収分布曲線です。 しかし,多くの属性の分布を比較しようという場合,何もの曲線を描くことになります。たとえば,20~50代の5歳刻みの年収分布を比べる場合,8の曲線を盛り込むことになり,非常に見づらくなります。グチャグチャです。 私は,この難点をクリアする技法として,面グラフによる表現を思いつきました。いくつかの事例を見ていただきましょう。まずは,男性有業者の年収分布の変化図です。 どうでしょう。年齢層ごとの年収分布を上から俯瞰する図法です。「失われた20年」と形容される,90年代

    面グラフによる年収分布図
  • 予備校生の減少

    予備校とは,現役の高校生や浪人生を対象として,大学受験のための準備教育を行う機関です。制度上は,各種学校に含まれます。この予備校ですが,大学全入時代の到来により,顧客はさぞ減っていることでしょう。 大学や短大の学生数のデータは,新聞や文科省の白書などでよく目にするのですが,予備校の生徒がどれほどいるか,またどのように推移してきたか,ということはあまり明らかにされていないようです。興味を持ったので,当局の資料に当たって調べてみました。 文科省『学校基調査(初等中等教育機関・専修学校・各種学校編)』の「各種学校」の章に,「課程別修業年限別生徒数」という表があります。この表に,予備校の生徒数が掲載されています。2011年度版の資料によると,同年5月1日時点における予備校生の数は24,060人となっています。主要な顧客である18歳人口が約120万人であることを思うと,いかにも少ない印象を持ちます

    予備校生の減少
  • 希望の階層差

    前回みたように,日では青年期にかけて希望がない者が増大する傾向にあり,学校から社会への移行期である20代前半でピークを迎えます。こうした希望剥奪現象は,他の社会では観察されない,わが国固有のものであることも知りました。 今回は,青年期にかけて希望を剥奪されるのは「誰か」という問題を考えてみましょう。教育社会学の視点からすると,社会階層による差はどうか?という点に興味が持たれます。 内閣府の『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』(2013年度)では,調査対象の青年に対し,父母の学歴を尋ねています。私は,父母とも大卒(院卒含む)の者を「上層」,父母とも非大卒の者を「下層」と括りました。学歴は一般に,職業や所得とも連動しますから,出身階層を測るメジャーとして使っても問題ないでしょう。 http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/pdf_i

    希望の階層差
    yoko_kitchen
    yoko_kitchen 2014/06/11
    他の社会では見られませんでした、というなら他の社会のデータも公開してくれないと。
  • 家計を支える女性の出現率の国際比較

    以前に比して薄れているとはいえ,わが国では未だに「男の腕一で一家を養うべし」というジェンダー観念が蔓延っているように思います。女性が結婚相手に求める年収の水準が高いという事実が,これを物語っています。 http://tmaita77.blogspot.jp/2014/02/blog-post_7.html しかし,世界を見渡せば,そうではない社会も存在することでしょう。夫がいる働き盛りの女性のうち,「主たる家計支持者(chief wage earner in my house)」はどれくらいいるか。今回は,この指標の国際比較をしてみようと思います。 資料は,2010年から14年に実施された『世界価値観調査』です。私は,調査のローデータの多重クロス集計を行い,30~40代の有配偶女性の数を国ごとに明らかにしました。日の場合,その数301人です。 http://www.worldvalu

    家計を支える女性の出現率の国際比較
    yoko_kitchen
    yoko_kitchen 2014/05/11
    就業条件が整っていない?何を根拠に?
  • 家庭環境と学力の関連

    2013年度の文科省『全国学力・学習状況調査』では,子どもの学力や生活習慣に加えて,家庭環境も調査しています。「きめ細かい調査」というやつです。 先月の末に,この特別調査の部分も交えた集計結果が公表されました。『平成25年度 全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究』と題する報告書であり,お茶の水女子大学の研究グループによる執筆となっています。 http://www.nier.go.jp/13chousakekkahoukoku/kannren_chousa/hogosya_chousa.html 上記サイトにて報告書の全文をダウンロードし,中をみると,あるわあるわ,家庭環境の設問と学力(平均正答率)のクロス表がわんさと載ってます。以前は半ばタブー視されていた学力の社会的規定性の問題に,公的な関心が高まっているのですね。結構なことで

    家庭環境と学力の関連
  • 専業主婦率と母親の虐待率の相関

    児童虐待が社会問題化していますが,虐待の加害者の多くは母親です。2012年度間の児童相談所が対応した虐待相談件数でみると,総数66,701件のうち,加害者が実母であるケースは38,224件となっています。率にすると57.3%です(厚労省『福祉行政報告例』)。 http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/38-1.html 子どもと接する時間が長いのは母親ですから,当然といえばそうですが,今回は,母親による虐待発生率が環境条件によってどう変わるかを明らかにしてみましょう。 上記の厚労省資料から,加害者が実母である虐待相談件数を県別に知ることができます。大都市の東京でみると,2012年中の件数は2,452件です。同年10月時点の子ども人口(20歳未満)は202万人。よって,子ども人口1万人あたりの件数は12.1件となります。この値を,母親による虐待発生率をみなしましょう

    専業主婦率と母親の虐待率の相関
    yoko_kitchen
    yoko_kitchen 2014/03/16
    主観的にもそうかな。ただ、共働きなら父親が家事・育児も折半しないと。母親には多様な顔を求めるのに、旧来通りの父親が多すぎ。
  • 大卒者の専攻別の正規就職率

    正規就職率。いわゆる正社員への就職率ですが,この指標に関心を持っている学生,親御さん,教育関係者はさぞ多いことでしょう。 最近では,文科省『学校基調査』の進路統計でも,就職者を正規と非正規に分けて集計しています。就職率が高いといっても,「ほとんどが非正規なんじゃねーの?」と突っ込まれますしね。まあ,精緻な統計が作成されるのはいいことです。 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm この恩恵を利用し,今回は,大卒者の正規就職率という指標を計算してみようと思います。性別や専攻別の数値も出してみることにしましょう。正規就職率の出し方ですが,私は,以下の計算式がいのではないかと思います。 (正規就職者数+臨床研修医数)/(卒業生数-進学者数-専門学校等入学者数) 就職の意思のない大学院進学者や専門学校入学者は,分

    大卒者の専攻別の正規就職率
  • 女子生徒の専業主婦希望率の国際比較

    昨年の11月5日の記事では,15歳生徒の志望職業の国際比較をしたのですが,そこで分かったのは,日の生徒の志望職業未定率が高いことです。約2割の生徒が,30歳頃就いていたい職業が何かを明言できずにいます。 この分析に使ったのは,国際学力調査“PISA2006”の生徒質問紙調査のデータです。対象の15歳生徒に対し,「30歳頃の時点において,あなたはどういう仕事に就いていたいか」と尋ねています(Q30)。 職業の名称を自由に記入してもらい,それを後から分類するアフター・コード形式ですが,分類コードの中に「専業主婦(Housewife)」というものがあることに気づきました。このコードが振られた回答の比率をとることで,各国の生徒の専業主婦(夫)希望率を出すことができます。 私はこのやり方に依拠して,調査対象となった,56か国の女子生徒の専業主婦希望率を明らかにしてみました。「男は仕事,女は家庭」と

    女子生徒の専業主婦希望率の国際比較
    yoko_kitchen
    yoko_kitchen 2013/07/08
    共働きの場合の女性への負担が多すぎるから。専業主婦にできない男性は、料理上手でお弁当も作るくらいじゃないと結婚できないと思う。男も女も無理に結婚する必要なんかないけどね。
  • 25~34歳女性の状態比較

    前回は,若年女性の育児離職率を県別に出したのですが,その値は低いものではないことを知りました(とくに都市部)。 そうである以上,幼子がいるかどうかで,女性のすがたはさぞ異なることでしょう。今回は,その様相を可視化した図をご覧に入れようと思います。 私は,25~34歳の女性について,以下の3群の労働力状態を明らかにしました。資料は,2010年の『国勢調査報告』です。 http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/index.htm ①:未婚女性 ②:有配偶女性(幼子なし) ③:有配偶女性(幼子あり) ここでいう幼子とは,6歳に満たない子をいいます。②は,有配偶女性全体から③を差し引いて出しました。下図は,この3群の労働力状態を視覚化したものです。労働力状態が不詳の者は含まれていないことを申し添えます。 この図では,各群の量がヨコの幅によって表現されています。

    25~34歳女性の状態比較
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