欧米からアジアへと広がるオープンスカイの波――。だが、日本のオープンスカイ政策は、24時間離発着できる基幹空港の門戸を外国に開いている世界のそれとは異なる。オープンスカイは首都圏以外の空港に限定され、そのほとんどは閑古鳥の鳴く地方空港だ。そこが世界のオープンスカイ政策との決定的な違いと言える。 40カ国の航空会社が就航の順番待ちと言われる成田空港は、夜間離着陸できない制約があり、羽田は国内路線空港という日本の航空政策が、日本のオープンスカイを世界とは異なる形にさせている。 首都圏空港は「成田国際、羽田国内」と分散させている中で、政府は24時間利用でき、国内・国際の両路線が就航できる関西国際空港や中部国際空港の開放にも踏み出してきた。しかし、関空も中部も国際線の需要は期待できず、むしろ日本航空(JAL)9205や全日本空輸(ANA)9202の主要航空会社はこれら2つの空港の国際路線は絞り込み