慢性B型肝炎は肝硬変や肝細胞癌のリスクとなる。慢性B型肝炎の多くは、母親から子にB型肝炎ウイルスが感染したことが原因である*1。現在の日本では、妊婦健診にて母体のB型肝炎ウイルスの感染の有無を調べ、もし感染があれば、新生児に抗HBs人免疫グロブリン及びB型肝炎ワクチンを投与することが推奨されている。このように日本ではハイリスクグループにのみ感染対策を行っているが、諸外国では全新生児を対象にワクチン接種(ユニバーサルワクチン)が行われている。B型肝炎ワクチンの副作用として、アレルギー反応には注意を要するが、重篤なものは報告されていない*2。日本ではワクチンの接種は強制ではないが、オーストラリアでは子へのワクチン接種を拒否して、一家が逃亡した事例が報道された。 ■息子への予防接種を拒否し一家で逃亡、オーストラリア(AFPBB News) オーストラリアの警察および福祉当局は23日、生後2日の息