ローカル人材、グローカル人材、グローバル人材の区別がついていないので、昨今のグローバル人材論が混迷を極めている。 日本企業の定義するグローバル人材の正体は実は、グローカル人材である。 グローカル人材というのは、日本と、現地(中国とかタイとか)をつなぐような人材のことで、日本のことをよくわかったうえで、海外で活躍するような人材だ。現地に生産工場をつくってそれを指導したり、現地の人とうまくやりあいつつも、本社の意向をきいて、うまく間を取り持つような人材だ。 これは、一般にはブリッジ人材と呼ばれている。 たとえば、ブリッジSEという言葉がある。日本の顧客が発注主で、開発がインドだったりする場合に、その間をとりもって、日本のやり方と、インドのやり方のあいだでうまく調整してプロマネするような人のことをいう。これがブリッジ人材。 日本企業のいうグローバル人材とは、ようするにこのブリッジ人材のことである