【第4話 罪とヤバい女の子】 ◾︎八百屋お七 井原西鶴の「好色五人女」にも登場する八百屋お七は、恋人に会いたい一心で町に火をつけ、火あぶりにされた女の子です。 彼女は火事がきっかけで出会った恋人にもう一度会いたいと焦がれ、もう一度火事になれば会うことができると考えた。その足跡は羽よりも軽く、熱風にくるくると巻き上げられる。 罪な女はなぜ魅力的なのだろう。 八百屋お七は手を替え品を替え、時代を超え、悲劇から喜劇まであらゆる趣向を凝らしてリメイクされている。そのエピソードは歌舞伎や人形浄瑠璃など、演目によって様々だ。 お七は演出によって、家に火をつけたり、火の見櫓に登って鐘を打ち鳴らしたりする。しかし物語がどれだけ細分化しても、どのお七も必ず、好きな人に会いたい一心で禁忌を犯す。 彼女は恋に対して積極的にアプローチする女性キャラクターとして、江戸の人々に新鮮な興奮を与えた。そして今でも与えてい
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