アデノシン(Adenosine)とは、アデニンとリボースからなるヌクレオシドである。アデニンとリボースは、β-N9-グリコシド結合している。地球生物の生体内に普遍的に見られる物質の1つである。 構造[編集] アデノシンの分子式はC10H13N5O4であるため、分子量は約267である。ところで、アデノシンのアデニンはプリン塩基の1つであり、平面的な分子であり、構造的に嵩張っている。そして、アデニンの9位の窒素に付いていた水素と、リボースの1位の炭素に付いていたヒドロキシ基とが、脱水縮合している。 この関係で、リボースにグリコシド結合した場合には、単結合であっても、その単結合を軸とした回転が、立体障害のために制限される[1]。この結果、アデニンとリボースは、シン形(syn form)とアンチ形(anti form)の2種類の構造を採り得る[1]。なお、天然にはシン形もアンチ形の両方が存在するも